2014 Fiscal Year Research-status Report
森林の樹上パッチ状資源による腐食者群集の維持機構の解明
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24780144
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
吉田 智弘 東京農工大学, 農学部, 助教 (60521052)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 森林 / 土壌動物 / 野外操作実験 / リター / コケ / 着生植物 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、2つの野外調査を実施し、また、本研究の課題の成果として、1編の論文が国際誌に掲載受理された。 野外調査として、樹幹上のコケに生息する腐食者群集の定着過程を明らかにするために、円形状に採取し動物を排除したコケを樹幹部に固定する操作実験を実施した。5月にコケを設置した後、10月に回収し、動物を採集した。採集した試料は処理中である。 もう一つの野外調査として、西表島において樹上および林床の岩上に生息する着生植物を探し、着生植物上の枯死有機物(落葉落枝)を利用する腐食者群集を調査することが可能かどうか、調査地選定のための下見をおこなった。結果として、研究課題に沿った調査を実施できることが分かったため、平成27年度において本格的な野外調査を実施する予定である。 また、前年度までに研究協力者が採集したデータを解析し、それらを用いて2編の論文を執筆し、いずれも国際誌に投稿した。国際誌に掲載受理された論文は平成25年度に投稿したものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度も前年度に引き続き野外調査を順調に実施することができ、本研究課題の成果をまとめた論文が受理されている。研究協力者の得たデータを用いた論文作成も計画通り進んでおり、本研究課題はおおむね順調に進展していると言える。 これまでに研究課題で設定した5種類の調査対象(樹上パッチ状資源:①樹洞水溜まり、②樹洞リター、③樹幹分岐部リター、④コケリター、⑤着生植物リター)のすべてを調査しており、追加で⑤の調査を最終年度において実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度にはこれまで得たデータを基に論文を執筆することを重点的におこない、並行して小規模な野外調査を実施する予定である。野外調査では、本研究課題に加えて発展的な内容についても予備的な調査を行いたいと考えている。
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Research Products
(3 results)