2012 Fiscal Year Research-status Report
航空機リモートセンシングによる森林の質的および量的情報一元把握システムの開発
Project/Area Number |
24780163
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
高橋 與明 独立行政法人森林総合研究所, 九州支所, 主任研究員 (90435587)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 森林 / リモートセンシング / 航空機LiDAR / 空中写真 |
Research Abstract |
本研究の最終目的は、航空機リモートセンシング技術を利用した質的および量的な森林情報を一元的に把握する効率的な森林現況把握システムを開発することである。具体的には、低コスト仕様(例えば、レーザ点密度が1平方メートルあたり1点以下の計測データ)の航空機レーザ測量データと高解像度オルソ空中写真(例えば、若齢を除く針葉樹林において単木が認識できる程度の解像度を有する画像)を組み合わせたシステムを考案し、1)スギ・ヒノキ林分を高精度に半自動分類する手法を開発する2)分類されたスギ林とヒノキ林における要間伐林分を特定する手法を開発する3)コストと精度を明確にした質的および量的な森林情報を一元的に把握するシステムを構築する、ことである。本年度は、まず1)に着手した。50cm解像度のデジタル空中写真(8bitの可視域3バンド)の輝度値の様々なテクスチャ統計量(GLCM)を説明変数とするオブジェクトベースの画像分類を基本として、特にスギ林とヒノキ林を多く含む地域を対象に森林タイプの分類を試みた。分類するモデルには、比較的新しいノンパラメトリック機械学習アルゴリズムの一つであるRandom Forestを適用し、従来から定評のk-nearest neighbor法(k-nn法)による分類のパフォーマンスと比較分析を試行錯誤的に行った。その結果、今回用いた説明変数の数が増えるとRandom Forestの方が若干ではあるが分類のパフォーマンスが高いことが伺えたが、説明変数の種類と数についてより詳細な分析が必要と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請者の異動により、勤務地(熊本県)から極めて遠方にある研究対象地(福島県)の見直しの必要が突然生じたため、新規の航空機レーザ観測を当初の計画通りには実施しなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究対象地の見直しに伴い、新規の航空機レーザ観測とさらにデジタル空中写真撮影も行う必要が出てきたため、予算枠内での両観測は極めて困難になることが予想される。そこで、どちらか一方(あるいは両方)は既存のライブラリーデータが利用(もしくは購入)可能な研究対象地を探すことも検討し、予算枠内で研究目的が達成できるように調整する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究対象地の見直しに伴い、次年度に繰り越した経費(航空機レーザの新規観測を当初予定していた費用)について実施可能な選択を行って適切に使用する。
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Research Products
(3 results)