2013 Fiscal Year Research-status Report
個別要素法とCFDを融合させた津波作用時の木造住宅の倒壊解析手法の開発
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24780174
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Research Institution | National Institute for Land and Infrastructure Management |
Principal Investigator |
中川 貴文 国土技術政策総合研究所, 住宅研究部, 主任研究官 (60414968)
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Keywords | 木造住宅 / 津波 / 東日本大震災 / 被害調査 / 数値解析 |
Research Abstract |
本研究課題では木造建築物の津波作用時の損傷・倒壊過程を明らかにすることを目的として、個別要素法と流体力学を融合させた新しい数値解析手法の開発を行う。建物側は、研究代表者が開発した倒壊解析プログラムを発展させて用い、外力は計算流体力学(以下、CFD)を用いて詳細なモデル化を行う。25年度の各サブテーマごとの研究内容は下記のとおりである。 ①津波荷重を考慮した外力を想定可能な解析プログラムの開発:既開発の倒壊解析プログラムを基にして、津波荷重を想定した外力を考慮した解析プログラムの開発を昨年度に引き続き行った。今年度は津波の波力が建物の構造部分に作用する状況を可視化できるように、ベクトルで表示する機能を追加した。 ②接合部、部材の強度実験データ収集:木造住宅の金物、仕口のせん断方向の耐力の実験データを収集を、昨年度に引き続き行った。学会、論文等で公表されている試験データに加え、土台のアンカーボルト接合部がせん断破壊、引張破壊する場合について終局耐力の計算を行った。 ③建物全体の津波作用時のシミュレーションの実施、被害調査結果との比較:①で開発した倒壊解析プログラムを用いて、耐力が高い正方形の平面プランの2階建て木造住宅の解析モデルに対して、外力を与えるシミュレーションを行った。今年度は時間経過によって変化する外力に対して検討を行ったところ、外力が大きくなるにつれて、建物が転倒崩壊を開始する波力等を推定することが可能であることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた25年度の研究計画に沿って、概ね研究を実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、CFDの計算プログラムの実装と、引き続き種々の平面プランによる木造住宅のモデル化を中心に研究を進めていく。
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Research Products
(1 results)