2013 Fiscal Year Research-status Report
女性農業者のワークライフバランスとキャリア形成に関する実証研究ー日欧韓国際比較
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24780224
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
堤 美智 日本大学, 生物資源科学部, 助教 (60609569)
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Keywords | ドイツ / フライブルグ / スイス |
Research Abstract |
1)2013年8月・9月にかけてドイツの女性農業者があらゆるライフステージにおいて、健康で農業労働と家庭生活、休暇、余暇、社会活動をバランスよく実現できるあり方の聞き取り調査を行った。また次年度の調査地の検討のためスイスへ視察をしてきた。 2)2014年にラオスにてアジア農村社会学会が開かれる。その学会での発表を行うために平成24年度に行った日本の山梨県で行った女性農業者の調査報告をまとめ、投稿した。タイトルはEmpowerment of Female Farmers Wanting to Start a Business女性農業者たちが受けた公的な講座がどのような支援として効果をもたらしたかを明らかにするとともに、その意義を検証する。さらに、講座を通して得られた効果がどのような新しいネットワークを作り出しているか。また、どのような新しい活動とつながり、個人の起業活動をさらに促す効果があることを明らかにする。報告者は女性農業者が生涯にわたり、自らの能力を十分発揮し、自らの意思で労働と生活を楽しめるワークライフバランスの重要性に関心を持っており、この観点から本テーマにアプローチしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的の達成度についてはおおむね順調に進展している。 1)前年に引き続き、基本となる作業を継続し、特に、概念の整理、概念構成の再検討、研究枠組の再確認をしながら、平成25年度は主に、前年度に行った調査の整理、既存データの整理、関連する内外の先行研究のレヴュー、再整理をした。 2)日本における女性農業者のキャリア形成をライフコース視点から解明する。農業を継続できた要因と背景、また、職業としての農業に関する意識、他の職業からの転職要因等を明らかにし、円滑なキャリア形成については女性農業者の労働にかかわる主体的意思決定、行動分析を行った。 女性が生涯にわたり、労働を継続するとともにライフステージに応じて次世代育成、介護、社会活動をするための具体的な支援策を見出し、それらが可能になる諸条件は何かを解明するため論文を投稿した。 3)平成25年度は韓国調査を実施する予定であったが、韓国の情勢が良くなく、1人で行動できる場所ではなかったため断念した。しかし、ヨーロッパ調査はドイツへ行き、日本で行っている調査表に基づき、対象地域の女性農業者に面接インタヴューを行った。日本と異なる農業政策や家族制度、生活意識を持つと予想されたドイツの国際比較研究の基礎データを収集し、農業政策、制度を整理し、特徴を今後明らかにする。
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Strategy for Future Research Activity |
1)最終年度も基本となる作業を継続する。特に、報告書をまとめるために必要な作業を行う。その報告書を基に、出版が可能なように研究の全体像を検討する。概念の整理、概念構成の再検討、研究枠組の再確認をしながら、調査結果のデータを総括的に整理する。また、アジア農村社会学会がラオスで行われる予定であるため、その報告準備をする。 2)平成26年度のテーマに関する海外研究はヨーロッパ調査を主に行い、出来れば韓国でも聞き取り調査を実施したいと考えている。テーマである女性農業者のワークライフバランス(WLB)のあり方と円滑なキャリア形成の諸 条件を解明するための分析、まとめを行う。ライフコース視点も加味しながら、農業政策の視点から分析し・整理し知見をまとめる。欧州とアジアの女性農業者の聞き取り調査から日本の文化、暮らしに適応した支援のあり方を検討、解明し、提案してく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
所属する学校を移動したため研究費を使用できるまでに時間がかかり、企画していても進めない状況が続いた。そのため大幅に変更せざるおえない状況となり次年度への繰越をすることになった 平成25年に計画していた韓国女性農業者への聞き取り、資料収集を次年度への繰越金(17万8939円)を使って行いたいと考えている。また、26年度分(約120万)から引き続き、欧州での聞き取り調査を行い、これまでの研究結果をまとめる。
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