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2012 Fiscal Year Research-status Report

汽水湖水環境の修復に向けた周辺河川流域の影響解析

Research Project

Project/Area Number 24780234
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Research InstitutionShimane University

Principal Investigator

宗村 広昭  島根大学, 生物資源科学部, 准教授 (90403443)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords水環境 / 水文学 / 汽水湖流域
Research Abstract

長年対策を練って来たにも係わらず汽水湖水環境の改善が見られない.それは,汽水湖に流入する主要河川を主な対象とし,盲目的に汽水湖周辺に存在する小河川群を考慮して来なかった事が原因の一つと考えられる.主要河川だけでなく,汽水湖周辺に存在し人口密度の比較的高い小河川流域での営農等人間活動や集落排水等が小河川流域の水質や下流汽水湖の水環境に与えている現況を把握し,総合的に水環境保全・改善策を考察していく事が重要である.本研究では,現地河川での流量観測および河川水サンプルの採水,そして研究室での窒素・リン・有機物量等の分析,及びモデル解析を行う.宍道湖と網走湖を対象に研究を行い,研究結果を比較する.本年度はモデル解析に向けた情報収集を中心に行い,H25年度に向けて現地調査準備を行った.
宍道湖周辺流域においては,これまで使用していた国土数値情報土地利用細分メッシュGISデータのデータ解像度を向上させるため,特に森林データに着目し島根県庁より入手した私有林・国有林・針葉樹(杉・ヒノキ)・広葉樹等のデータを既存のGIS土地利用データと重ね合わせることで新しいGIS情報を構築した.また,対象流域に点在する農業集落排水施設の位置情報を取得するとともに,各施設から排水される水量情報を収集した.加えて,モデル解析に必要な気象データや流量データを国土交通省および気象庁より入手し整理した.
網走湖については,調査地点を決定するため網走湖に流入する小河川を踏査し対象流小河川の選定を行った.対象流域は網走湖に流入する河川のうち,網走川,黒瀬川,トマップ川,女満別川,リヤウシ川,サラカオーマキキン川の6河川を選定した.また宍道湖流域同様に,現存するモデル解析に必要な気象データ等を入手し,モデル解析に向けて整理した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

H24年度は研究に必要な基礎情報の入手および整理に重点を置いて研究を進めた.特に本研究で重要な位置を占める汽水湖流域水環境の保全・改善について大きな影響を与えると考えられる土地利用や農業集落排水施設等の情報を整理し新たにGIS情報を構築できたことが大きい.また網走湖流域についても現地踏査を通して対象河川を選定し次年度の河川調査に向けて準備を進めることができた.
モデル解析に関しては,水文・水質情報および上記したGIS情報等をまとめたことで,次年度にスムーズにモデル解析を進めることができると考えられる.
以上の理由により,「おおむね順調に進展している」と考えた.

Strategy for Future Research Activity

H25年度はH24年度に整理した情報をGIS上で統合し,GISベースのシミュレーションモデルを活用して,汽水湖へ流入する流量および負荷量に関する現況再現を行う.現況の再現にはPCのパフォーマンスの問題等がありかなりの時間を要すると考えるため,H25年度内に終わらせられるようにする.
現地調査については,対象流域である宍道湖周辺河川では,月1回程度,網走湖周辺河川では(冬期は河川が凍結しているため)春夏秋に限定し,月1回程度の定期調査を行い,河川サンプルの水質分析を行い河川水環境の現状を把握する.また,畜産糞尿の処理方法や田畑への施肥量・時期については現地で聞き取り調査を継続的に行う事で,より信頼性の高い情報にする.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

H25年度に開催される国際学会での成果発表用旅費に使用するため,H24年度の予算の一部を繰越した.H25年度は以下ものに予算を執行する予定である.
物品費:薬品・水質分析用ガラス機器および解析用PC
旅費:網走調査,東京(情報収集),および国際学会
人件費・謝金(水質分析補助)
その他(車両借り上げおよび英文校閲)

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Impact of suspended sediment and nutrient loading from land uses against water quality in the Hii River basin, Japan2012

    • Author(s)
      H. Somura, I. Takeda, J. Arnold, Y. Mori, J. Jeong, N. Kannan, D. Hoffman
    • Journal Title

      Journal of Hydrology

      Volume: 450-451 Pages: 25-35

    • DOI

      10.1016/j.jhydrol.2012.05.032

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2014-07-24  

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