2012 Fiscal Year Research-status Report
データ同化に基づいた環境に配慮した農業施設の設計・施工・維持管理システムの構築
Project/Area Number |
24780235
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
珠玖 隆行 岡山大学, 環境生命科学研究科, 助教 (70625053)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 観測施工 / データ同化 / 粒子フィルタ |
Research Abstract |
当該年度は,「データ同化手法の高度化:地盤工学的問題に特化した粒子フィルタアルゴリズムの開発」を目的とした.粒子フィルタの逐次重点サンプリングアルゴリズムは,応力履歴が重要となる弾塑性問題にも適用可能であるが,計算の進行に伴って重みが特定の粒子に集中する「退化」と呼ばれる現象が生じる.この退化を防ぐためのアルゴリズムとして,融合粒子フィルタが提案されているが,計算途中で粒子をサンプリングするため,このアルゴリズムを弾塑性問題に適用することはできない. そこで,融合粒子フィルタにおいてリサンプリングした後,再び初期の計算に戻る再帰的アルゴリズムを新たに提案した.このアルゴリズムは融合粒子フィルタと逐次重点サンプリングアルゴリズムを組み合わせたアルゴリズムととらえることができる.提案したアルゴリズムを数値実験に適用し,その有効性について検証した.その結果,提案アルゴリズムは,応力履歴に依存する弾塑性問題においても精度よく機能し,さらにこれまで問題となっていた退化現象を回避できることが明らかとなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当該年度に計画していたアルゴリズムの開発が予定より早く完了したため,予算の前倒し請求を行い,26年度に実施予定の模型実験の予備実験を行った.この予備実験により,26年度に実施予定の実験もスムーズに進むことが予想され,当初の計画以上に進展していると判断できる.
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Strategy for Future Research Activity |
これまで計画通りに研究が進行しているため,当初の予定通り,25年度には「ICTを導入した情報化施工技術・維持管理技術の事例収集とそのデータベース化および環境負荷・環境リスクを考慮した新しい意思決定基準の提案」に取り組み,26年度には「3)データ同化に基づいた設計・施工・維持管理システムの構築と模型実験による有効性検証」に取り組む予定である.24年度のように,当初計画よりも進展がみられる場合,26年度実施の実験の予備実験を実施する予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(10 results)