2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24780247
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
源川 拓磨 筑波大学, 生命環境系, 助教 (10571698)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 非破壊計測 / 近赤外分光法 |
Research Abstract |
1. 近赤外分光法による穀物判別アルゴリズムの構築:基礎データとして、コムギ、ソバ、コメの穀粒について近赤外スペクトルをフーリエ変換型近赤外分光光度計を用いて測定し、主要成分の含有比率の違いによるスペクトル形状の差異を確認した。特に脂質に帰属されるバンドにおいて吸光度に差が現れたことから、スペクトル形状の差異は主に脂質含量の差を反映していると考えられた。 2. 穀物表層の主要成分の把握:共焦点レーザー顕微鏡を用いて、上記の穀物の断面像を観察し、穀物ごとに脂質分布に差異を生じていることを確認した。特にソバ粒は穀粒表面での脂質含有層が厚いことが推察された。 3. スペクトル解析アルゴリズムによる判別速度の高速化:高速近赤外分光光度計を用いて上記穀物の拡散反射スペクトルを測定し、得られたスペクトルに対して判別精度を高めるための前処理を適用した。これにより、スペクトルのベースライン変動の影響を低減することが可能であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究に必要な試料の入手、分析装置を含めた実験系の確立、スペクトル解析アルゴリズムのベース開発を既に達成しており、当初の計画通り順調に進展している。平成25年度は、より実用的なスペクトル測定条件、測定装置、解析処理速度にて本研究手法の検証を行い、研究目的の達成を目指す。
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Strategy for Future Research Activity |
1. 近赤外分光法による穀物判別アルゴリズムの構築:ベルトコンベア上を移動する穀粒について、高速近赤外分光光度計を用いてスペクトルを取得し、実用的な測定条件下でのスペクトルの測定精度について検討する。 2. 穀物表層の主要成分の把握:共焦点レーザー顕微鏡画像と化学染色法による染色画像とを比較し、穀粒内部の成分分布について明らかにする。 3. スペクトル解析アルゴリズムによる判別速度の高速化:主成分分析によるノイズ除去法を適用し、判別精度を維持しつつ、測定時間の短縮を実現する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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