2013 Fiscal Year Research-status Report
撮影位置・姿勢・条件が異なる複数の画像から目的の作物詳細画像を再構築する処理手法
Project/Area Number |
24780252
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
深津 時広 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業総合研究センター情報利用研究領域, 主任研究員 (40355483)
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Keywords | センサネットワーク / 画像処理 / 移動計測 |
Research Abstract |
本研究では、移動型センサネットワークなどにおいて取得された大量の生画像データから目的とする作物の詳細情報を取得するための画像処理手法について検討する。本年度は、データ収集のためのハードウェアの改良、画像処理などを行うためのシステムの構築、解析処理のためのアルゴリズムの検討やデータフォーマットの作成、野外実験にて取得したデータを用いたシステムの評価実験などを行った。 まずデータ収集のためのハードウェアでは、昨年度作成した移動計測装置に対し、フィールドサーバ経由で安定して制御を行えるようメインコンピュータモジュールの改良を行った。またフィールドサーバと移動計測装置とを連携して効率的に運用できるよう改良し、移動計測装置の操作を支援する機能も追加した。同時にこれらのシステムを管理するエージェントおよび解析処理を行うWebサービスモジュールを動かすためのサーバを構築した。サーバ内ではOpenCVをベースに、取得した各画像の重なりを検出してそれぞれの画像の関連付け情報を取得するとともに、時系列画像の不動部分を検出して各対象の位置情報を推定する画像解析アルゴリズムを実装した。作成したシステムおよび移動計測装置を用いて野外実験を開始し、作物群と一定距離に移動しながら取得した1自由度の画像群を短期的に取得した。得られた野外実画像データに対し提案したアルゴリズムを適用し、システムの評価を行いながら幾つかの改善点を明らかにした。また次年度に予定している長期運用実験の準備や、目的とする作物に対して様々な視点からの画像に対しても利用できるようシステムを拡張する準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は初年度に作成したハードウェアの改良やシステムの構築を行い、野外実験で得られたデータを基にアルゴリズムなどの検討を行うことを目標としており、目標通りの進捗状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度に引き続き、野外実験にて明らかになった点を改善しながら様々な条件下で長期運用実験を行っていく。得られたデータを基により効率的なアルゴリズムを確立していくとともに、実践的なシステムとなるようインターフェースなどの機能についても作成する。また提案システムの有効性などを評価するとともに、一連の研究成果を学会発表などで示しながら研究成果をまとめる予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度は研究費1,300,000円+昨年の次年度使用額436,661円に対し1,071,865円使用し、交付申請時の研究費の8割強を使用した。この残額は主に、実験装置作成時に既存の部品を利用するなどで研究費を効率的に使用して発生したものと、目的の国際学会が日程の都合上参加しなかった・野外実験を遠方の農家圃場でなく研究所内の圃場で行うことができたため本年度旅費として積算されていた300,000円があまり使われなかったものである。 研究計画遂行のため、次年度の研究費は交付申請時の計画通り、システムの改良や屋外実験、成果発表などにかかる費用に使用する。なお、次年度使用額664,796円は、実験装置や実験サイトを追加するのに利用するといった本研究課題の効率的な推進のために使用する。
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Research Products
(1 results)