2013 Fiscal Year Annual Research Report
心臓リモデリングにおけるmatricryptinsの作用に関する基礎的検討
Project/Area Number |
24780289
|
Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
岡田 宗善 北里大学, 獣医学部, 講師 (30453509)
|
Keywords | Matricryptins / Endostatin / Canstatin / 心線維芽細胞 / 心筋細胞 / 細胞増殖 / 細胞遊走 / 細胞死 |
Research Abstract |
本研究は細胞外マトリックス(ECM)分解産物matricryptinsが心臓リモデリングに及ぼす影響について、細胞または組織レベルでの基礎的な検討を行った。平成25年度では、前年度に引き続きmatricryptinsの一つendostatinの作用についてのさらなる詳細な検討を行い、ラット単離心線維芽細胞においてendostatinがAktの活性化を介して増殖と遊走を促進することを明らかにした(第87回日本薬理学会年会にて発表)。またマウス摘出左心房筋標本のbradykinin誘発性収縮をendostatinが活性酸素種依存性に抑制することも明らかにした(第156回日本獣医学会学術集会にて発表)。さらに他のmatricryptinsとしてcanstatinの心臓における役割についての検討を行った。その結果canstatinがラット単離心線維芽細胞のシクロオキシゲナーゼ-2発現を増加し、マトリックスメタロプロテアーゼ-2および-9分泌促進を介して細胞遊走を促進することを明らかにした(第87回日本薬理学会年会にて発表)。またレチノイン酸処置により心筋細胞へと分化させたラット心筋芽細胞(H9c2細胞)において、canstatinがイソプロテレノール誘発性細胞死を抑制することも明らかにした。以上、本研究結果からendostatinやcanstatinなどのmatricryptinsが心臓の細胞・組織レベルにおいて様々な生理活性を有することが明らかとなった。
|
Research Products
(4 results)