2014 Fiscal Year Annual Research Report
ELISA法を基盤とする微量かつ有効カテキンの高感度分析法の開発
Project/Area Number |
24790017
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
浅川 倫宏 静岡県立大学, 薬学部, 助教 (80571257)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | カテキン抗体 / EGCg / テアフラビン / メチル化カテキン / ケミカルプローブ |
Outline of Annual Research Achievements |
26年度では免疫原ハプテンの合成と実際の抗体作製を行った。25年度に達成していたAPDOEGCg(アミノペンチルデオキシエピガロカテキンガレート)を用いて、免疫源としてのキャリアタンパク質との結合を行った。すなわち、APDOEGCgに対しキャリアたんぱく質としてHSA(ヒト血清アルブミン)及びKLH(キーホールリンペットヘモシニアン)をグルタルアルデヒドを介して結合した。その際に、多くの無保護のフェノール性水酸基が存在していても、反応生の高いアルキル差の末端アミノ基が有効にアルデヒドと円滑に反応し有効にたんぱく質との結合反応が進行した。そして、作成した免疫原を用いて共同研究者とともにラットを用いて抗体作成を行い、HSA結合体においてEGCg構造を認識する抗体の創出に成功した。 一方、メチル化-APDOEGCgの合成法の開発を行った。APDOEGCgに対する直接的なメチル化は困難であったため、APDOEGCg合成法を利用してメチル化没食子酸誘導体の導入を検討した。すなわち、Julia-Kocienski反応によりA環、B環両ユニットを結合後A環へアミノペンチル側鎖を導入し、オレフィン部への不斉ジヒドロキシ化によって光学活性ジオール中間体を得た。続いて、メチル化没食子酸誘導体をジブチルチンオキシ度存在化縮合させることによりモノエステルの位置異性体混合物を得た。低温化での塩基処理による異性化の後、水酸基の酸化、酸性条件下還元的ピラン環構築を行いカテキン骨格を構築した。本手法により、対応する没食子酸を変更することで様々な位置のフェノール性水酸基にメチル基が導入されたEGCg誘導体が入手でき、種々の抗体作製が可能となる。
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