2013 Fiscal Year Annual Research Report
新規AMPAR賦活薬を指向したAMPAR制御タンパク質Stargazinの解析
Project/Area Number |
24790046
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
坂倉 正義 横浜市立大学, 生命医科学研究科, 助教 (20334336)
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Keywords | 構造生物学 |
Research Abstract |
前年度までの解析において、リコンビナントstargazinの収量が低いことが問題となっていた。そこでまず、stargazinと同一のファミリーに属するタンパク質であり、発現量が高い、PMP22を用いて、酵母を用いたリコンビナント膜タンパク質発現・精製条件の最適化を行った。タンパク質発現については、発現用酵母株の検討、ファーメンタを用いた培養条件の最適化を行った。タンパク質精製については、細胞破砕条件の最適化、内在性プロテアーゼの影響の極小化等について検討し、プロトコール改良を行った。さらに、酵母膜画分から目的タンパク質を抽出するための、界面活性剤の探索を行い、酵母膜がDPCなどのイオン性界面活性剤によって、比較的容易に可溶化されるが、DDMなどの非イオン性界面活性剤によっては、ほとんど可溶化されないことを見出した。以上の条件検討の結果、PMP22については1 L培養あたり10 mg以上の精製タンパク質を得ることに成功した。次に、この改良プロトコールを用いてstargazinの発現を試みた。この時、全長stargazinに加えて、C末端の細胞内領域を切断したコンストラクト(Stg-ΔC)、stargazinのホモローグであるTARP γ-5についても発現を試みた。この結果、Stg-ΔCについて比較的純度の高い(~90%)精製タンパク質を1 L培養あたり4.2 mg得ることに成功した。得られたStg-ΔCについて、DPCミセル溶液中において、サイズ排除クロマトグラフィーによるAMPAR-LBDとの相互作用解析を行ったが、相互作用形成を示すデータを得るには至らず、今後、界面活性剤の最適化が必要と考えられる。 以上、本研究において、stargazinおよびその類縁膜タンパク質について、1 L培養あたり4 mg以上のリコンビナントタンパク質を得る培養・精製プロトコールを確立することに成功した。
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Research Products
(3 results)