2013 Fiscal Year Annual Research Report
Src型チロシンキナーゼによるG2期DNA損傷チェックポイントリカバリー制御機構
Project/Area Number |
24790067
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
福本 泰典 千葉大学, 薬学研究科(研究院), 講師 (10447310)
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Keywords | 薬学 / シグナル伝達 / 癌 / DNA損傷 / 細胞周期 |
Research Abstract |
【具体的内容】Src型チロシンキナーゼ(SFK)によるDNA損傷チェックポイントリカバリー制御機構の解析のために、以下の項目を行った。 (1)チェックポイントリカバリーにおけるSFKによるATM-Chk2経路制御について解析を行った。G2期DNA損傷チェックポイントリカバリーの過程で、ATM依存的Chk2およびKap1のリン酸化がSFK阻害によって亢進した。SFK阻害によるATM-Chk2活性亢進は、G2期損傷チェックポイント活性化の際にも観察された。またG2期に加えて非同調培養時においても観察された。 (2)SFKによるChk1翻訳後修飾の制御の解析のために、v-SrcによるATR-Chk1経路制御について解析を行った。v-SrcがATR依存的Rad17およびChk1のリン酸化を抑制することを見出した。またこの分子機構として、v-SrcがRad17複合体とRad9複合体の相互作用を阻害することを見出した。 (3)SFKによるKap1制御について解析を行った。Kap1がSFKによってチロシンリン酸化を受けることを見出した。またこのチロシンリン酸化はKap1のY449, Y458, Y517において誘導されることを見出した。さらにこのチロシンリン酸化によってDNA損傷応答後のATM依存的KAPのリン酸化が促進されることを見出した。この成果は誌上発表した。 【意義】以上の解析からSFKがATR-Chk1経路およびATM-Chk2経路の制御を担っていることが示された。 【重要性】化学療法の治療効果に関わるDNA損傷チェックポントの活性を人為的に操作する手段として、SFK阻害剤が有効である可能性が考えられる。
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Research Products
(24 results)
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[Journal Article] Src family kinases promote silencing of ATR-Chk1 signaling in termination of DNA damage2014
Author(s)
Yasunori Fukumoto, Mariko Morii, Takahito Miura, Sho Kubota, Kenichi Ishibashi, Takuya Honda, Aya Okamoto, Noritaka Yamaguchi, Atsushi Iwama, Yuji Nakayama, Naoto Yamaguchi
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Journal Title
The Journal of Biological Chemistry
Volume: in press
Pages: in press
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Phosphorylation of KRAB-associated Protein 1 (KAP1) at Tyr-449, Tyr-458, and Tyr-517 by Nuclear Tyrosine Kinases Inhibits the Association of KAP1 and Heterochromatin Protein 1 (HP1) with Heterochromatin2013
Author(s)
Sho Kubota, Yasunori Fukumoto, Kazumasa Aoyama, Kenichi Ishibashi, Ryuzaburo Yuki, Takao Morinaga, Takuya Honda, Noritaka Yamaguchi, Takahisa Kuga, Takeshi Tomonaga, Naoto Yamaguchi
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Journal Title
The Journal of Biological Chemistry
Volume: 288
Pages: 17871-17883
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Src型チロシンキナーゼによるATM依存的DNA損傷チェックポイントからのリカバリー促進2014
Author(s)
福本泰典, 九鬼 和雅, 森井 真理子, 三浦 崇仁, 本田 拓也, 石橋 賢一, 長谷川仁美, 久保田 翔, 井出 雄大, 山口憲孝, 中山 祐治, 山口 直人
Organizer
日本薬学会 第134年会
Place of Presentation
熊本
Year and Date
20140327-20140330
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[Presentation] Tyrosine phosphorylation of KAP1 inhibits the association of KAP1 and HP1 with heterochromatin2013
Author(s)
Sho Kubota, Yasunori Fukumoto, Kazumasa Aoyama, Kenichi Ishibashi, Ryuzaburo Yuki, Takao Morinaga, Takuya Honda, Noritaka Yamaguchi, Takahisa Kuga, Takeshi Tomonaga, and Naoto Yamaguchi
Organizer
2013 ASCB annual meeting
Place of Presentation
New Orleans, LA, USA
Year and Date
20131214-20131218
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