2013 Fiscal Year Research-status Report
バイオミメティックな受容体とHPLCによる化学物質の環境リスク初期評価手法の構築
Project/Area Number |
24790135
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Research Institution | National Institute for Agro-Environmental Sciences |
Principal Investigator |
渡邉 栄喜 独立行政法人農業環境技術研究所, 有機化学物質研究領域, 主任研究員 (30354129)
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Keywords | リスク初期評価 / 分析化学手法 |
Research Abstract |
17β-エストラジオール(E2)を鋳型分子に用いて作製した分子インプリントポリマー(MIP)をHPLCカラム化して,エストロゲン活性予測システムを構築した。エストロゲン活性を有するE2,エストリオール(E3),エストロンならびにエチニルエストラジオール(EE2)を本システムに注入し,それぞれの保持時間からE2の保持時間に対する相対値,すなわち,次式に従って,相対的なエストロゲン活性値を求めた。 相対的なエストロゲン活性値(%)=被検物質の保持時間/E2の保持時間×100 相対的なエストロゲン活性値は,E3が65%,エストロンが31%,EE2が72%であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本申請課題の中核と位置づけているエストロゲン活性予測システム構築を達成しており,現在のところ概ね順調に進んでいると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで通り当初の研究計画に則しつつ,必要の応じて関連分野の研究者からの技術的助言等を受けながら課題を遂行する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
試薬類(移動相用有機溶媒など)や高速液体クロマトグラフの消耗品類の購入に必要な経費が当初の積算額を下回ったため。 システム構築に必須なE2認識MIPのロット間差を検証するなど,期待される研究成果に厚みを持たせると同時に,平成26年度は最終年度となることから,研究成果の公表を視野に入れる。いずれにせよ,これまでの2ヶ年と同様に,着実な課題遂行のために,適正かつ効率的な予算執行に努める。
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