2013 Fiscal Year Annual Research Report
Slc6a13によるヒポタウリン輸送の分子機構と新たな酸化ストレス治療戦略
Project/Area Number |
24790171
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
樋口 慧 帝京大学, 薬学部, 助教 (10625304)
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Keywords | ヒポタウリン / 抗アポトーシス / Slc6a13 / 酸化ストレス |
Research Abstract |
前年度の研究成果より、Slc6a13を発現する胎盤細胞株においてヒポタウリンの酸化ストレスに対する細胞保護効果が示された。そこでヒポタウリンの細胞保護効果におけるSlc6a13の役割を明らかにするために、Tet-onシステムによるSlc6a13安定発現株の作成を行った。その結果、tetracyclineによる発現誘導時に、顕著なヒポタウリンおよび〔3H〕GABA取り込み活性上昇を示す安定発現細胞株を得た。そのSlc6a13安定発現株を用いて、ヒポタウリン添加時における細胞内ヒドロラジカル除去能を評価したところ、有意なヒドロキシラジカルの除去能の上昇が示された。さらにH2O2酸化ストレスに対する細胞保護能をMTTアッセイおよびWST-8アッセイにより検討した。両アッセイ共にSlc6a13発現誘導時には、ヒポタウリン添加により、有意な細胞保護効果が観察された。さらにその細胞保護効果について、DNA断片化を電気泳動法により確認したところ、Slc6a13発現誘導時にはヒポタウリン添加により、その断片化が抑制されることが確認された。これらから酸化ストレス(H2O2)に対して、Slc6a13が細胞内取り込みに寄与することにより、ヒドロキシラジカル除去能を増加およびアポトーシスの抑制が起こることにより細胞保護効果が得られることを明らかにした。
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[Journal Article] System A amino acid transporter SNAT2 shows subtype-specific affinity for betaine and hyperosmotic inducibility in placental trophoblasts.2014
Author(s)
Nishimura T, Yagi R, Usuda M, Oda K, Yamazaki M, Suda S, Takahashi Y, Okazaki F, Sai Y, Higuchi K, Maruyama T, Tomi M, Nakashima E.
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Journal Title
Biochim Biophys Acta
Volume: 1838(5)
Pages: 1306-1312
DOI
Peer Reviewed
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