2013 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子発現抑制薬ピロール-イミダゾールポリアミドの構造-薬物動態相関モデルの構築
Project/Area Number |
24790174
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
青山 隆彦 日本大学, 薬学部, 助教 (70384633)
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Keywords | ピロール・イミダゾールポリアミド / 薬物動態 |
Research Abstract |
ピロール-イミダゾール(PI)ポリアミドはN-メチルイミダゾールとN-メチルピロールより合成され、任意の二本鎖DNAに入り込み、塩基対特異的に結合することにより、遺伝子の発現を制御する化合物群である。本研究では、PIポリアミドによる創薬開発の基板として、ラットにおけるPIポリアミドの薬物動態と分子構造の関係を調べた。PIポリアミド7化合物について、化合物の薬物動態学的特徴を表す分布容積、クリアランス、血漿タンパク結合率を算出した。それぞれのPIポリアミドの分子構造から、ADMET物性予測ソフトウェアADMET Predictor を用い、分子構造の特徴を表す分子記述子を算出した。分布容積、クリアランス、血漿タンパク結合率を従属変数、分子記述子を独立変数とし、パワーモデルを当てはめた。PIポリアミドの分布容積は、電子密度に関する分子記述子であるPi_Q6と強い関係が認められた。血漿タンパク結合率は、分子幾何構造に関係する分子記述子であるT_Radc, 原子反応に関する分子記述子であるEEM_F6, Pi_FPL3と強い関係が認められた。クリアランスと関係がある分子記述子は認められなかった。このことにより、PIポリアミドのラットにおける分布容積および血漿タンパク結合率は、分子構造の設計段階から予測することができると考えられる。より詳細な検討を行うため、さらにPIポリアミドの体内動態情報を集積する必要がある。
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Research Products
(2 results)