2013 Fiscal Year Research-status Report
新規細胞間相互作用機構である膜ナノチューブ構造によるM細胞分化誘導機構の解明
Project/Area Number |
24790186
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
木村 恵 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 学術研究員 (90613787)
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Keywords | 細胞間相互作用 / 膜ナノチューブ |
Research Abstract |
育児休暇中のため当該年度は研究を実施していない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
育児休業のため当該年度は研究を遂行していない。
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Strategy for Future Research Activity |
M-Secは培養細胞で過剰発現させることで膜突起形成を誘導する。しかしながら生体における、その機能は明らかではない。これまでの申請者らの研究からM-Secはマウスの腸管上皮M細胞において高発現していることが明らかになっている。形態的観察を行ったところ、M細胞は基底膜側に膜突起状の構造を持ち、そこにM-Secが局在していることを見出している。M細胞分化と維持には基底膜下の間質細胞が発現するRANKLが必要であることが報告されており、M細胞膜突起にはRANKLの受容体RANKが発現していた。これらの結果からM細胞の膜突起は物理的に基底膜下の間質細胞と接触することでM細胞分化維持に関わると予測された。しかしながら、M-Sec KOマウスではM細胞マーカーであるGP2の発現に大きな変化は認められなかった。 M細胞の膜突起を観察するためには現在のところM-Sec抗体で免疫染色を行う。そのためM-Sec KOマウスでは膜突起形成に影響がでているかどうかを明らかにすることが難しい。他のM細胞発現分子で膜突起に局在する分子を探索する。 II型膜蛋白質であるRANKLは間質細胞の細胞膜上で機能する一方で、膜上で切断を受けた可溶性RANKLが存在する。マウス個体に大腸菌で作成した可溶性RANKLを投与するとM細胞分化が誘導されることから可溶性RANKLでも十分に機能すると考えられる。切断に関与するプロテアーゼMMP14の阻害剤をM-Sec KOマウスに処理し、可溶性RANKLを減らした状態でのM細胞分化への影響をしらべる。
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