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2012 Fiscal Year Research-status Report

細胞がネクローシスで死ぬかアポトーシスで死ぬかを決定づける因子の探索と機能解析

Research Project

Project/Area Number 24790216
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

佐藤 聡  岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (40530663)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywords細胞死制御 / ネクローシス / アポトーシス / 転写因子 / MicroRNA / マイクロアレイ / Hsp90 / 5-Fluoro-2'-deoxyuridine
Research Abstract

本研究は、細胞がネクローシスで死ぬかアポトーシスで死ぬかを決定づける因子の探索とその機能解析を行い、細胞死の制御機構を明らかにすることを目的としている。我々は抗がん剤5-Fluoro-2’-deoxyuridine (FUdR)を作用させるとネクローシスを起こす哺乳動物細胞FM3A細胞F28-7株と変異株でアポトーシスを起こすF28-7-A株を細胞死の解析モデルとして研究を行い、これまでに細胞死を制御する因子としてLamin-B1、Cytokeratin-19、Hsp90を見出している。平成24年度は以下の研究成果を得た。
(1)これまでの研究から見出している細胞死制御因子の候補について、siRNAを用いて機能解析を行なった。ネクローシスを起こしている細胞で発現が増加する2つの転写因子を、それぞれノックダウンすると、本来ネクローシスを起こす細胞がアポトーシスを起こすことを明らかにした。
(2)FUdRを作用させるとネクローシスを起こす細胞に、Hsp90阻害剤であるGeldanamycinを併用すると、アポトーシスを起こす。この時、Hsp90の阻害により、ネクローシスで増加するこれら2つの転写因子の発現がmRNAレベルで抑制されていることを明らかにした。
(3)マイクロアレイを用いて、これら細胞株で発現しているMicroRNA (miRNA)を調べた。その結果、ネクローシスを起こす細胞とアポトーシスを起こす細胞でそれぞれ特徴的に発現しているmiRNAを見出した。
今後、新たに細胞死の制御因子として同定した転写因子と、これまでに明らかにしている制御因子との関連性を調べることで、細胞死の制御機構の一端が明らかになると考える。また、候補因子として見出したmiRNAの機能解析を行なうことで、ネクローシスとアポトーシスを制御するmiRNAを明らかに出来ると考える。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成24年度に計画していた研究を順調に実施しており、現在までに以下の研究成果が得られている。
(1)これまでの研究から見出している細胞死制御因子の候補について、siRNAを用いた機能解析を行い、新たにネクローシスとアポトーシスの制御因子として2つの転写因子を見出した。
(2)Hsp90の機能阻害により、ネクローシスで増加する転写因子の発現がmRNAレベルで抑制されていることを明らかにした。
(3)細胞死を制御する可能性のある候補因子として、ネクローシスを起こす細胞とアポトーシスを起こす細胞でそれぞれ特徴的に発現しているMicroRNAを見出した。
このように、おおむね順調に研究が進展していると考える。

Strategy for Future Research Activity

平成24年度の研究成果を基にして、ネクローシスとアポトーシスの細胞死制御機構における制御因子の役割を明らかにする。今後の研究の推進方策としては以下の研究を計画している。
(1)平成24年度までの研究から見出している細胞死の制御因子(転写因子、Lamin-B1、Cytokeratin-19、Hsp90)間の関連性を調べる。
(2)分子シャペロンであるHsp90と細胞死制御因子(転写因子、Lamin-B1、Cytokeratin-19)との相互作用の有無を解析する。
(3)細胞死制御因子をそれぞれ過剰発現させ、ネクローシスとアポトーシスの細胞死表現系に与える影響を検討する。
(4)細胞死制御因子の候補として見出しているMicroRNAの細胞死における役割を調べる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

該当無し

  • Research Products

    (6 results)

All 2013 2012

All Presentation (6 results)

  • [Presentation] 細胞がネクローシスで死ぬかアポトーシスで死ぬかを制御するマイクロRNAの探索とその機能解析2013

    • Author(s)
      佐藤 聡、金 惠淑、綿矢有佑
    • Organizer
      第17回日本がん分子標的治療学会学術集会
    • Place of Presentation
      京都、京都
    • Year and Date
      20130612-20130614
  • [Presentation] 細胞がネクローシスで死ぬかアポトーシスで死ぬかを決定づけるMicroRNAの探索研究2013

    • Author(s)
      佐藤 聡、大見拓也、山本朗央、渡部裕紀、綿矢有佑、金 惠淑
    • Organizer
      日本薬学会第133年会
    • Place of Presentation
      横浜、神奈川
    • Year and Date
      20130327-20130330
  • [Presentation] 細胞がネクローシスで死ぬかアポトーシスで死ぬかを決定づける因子の探索研究2013

    • Author(s)
      渡部裕紀、佐藤 聡、山本朗央、綿矢有佑、金 惠淑
    • Organizer
      日本薬学会第133年会
    • Place of Presentation
      横浜、神奈川
    • Year and Date
      20130327-20130330
  • [Presentation] 細胞がネクローシスで死ぬかアポトーシスで死ぬかを決定づける因子の探索とその機能解析2012

    • Author(s)
      佐藤 聡、大見拓也、山本朗央、金 惠淑、綿矢有佑
    • Organizer
      第35回日本分子生物学会年会
    • Place of Presentation
      福岡、福岡
    • Year and Date
      20121211-20121214
  • [Presentation] 細胞がネクローシスで死ぬかアポトーシスで死ぬかを制御する因子の探索研究2012

    • Author(s)
      佐藤 聡、大見拓也、山本朗央、綿矢有佑、金 惠淑
    • Organizer
      第21回日本Cell Death学会
    • Place of Presentation
      名古屋、愛知
    • Year and Date
      20120727-20120728
  • [Presentation] 細胞がネクローシスで死ぬかアポトーシスで死ぬかを制御する因子の探索研究2012

    • Author(s)
      佐藤 聡、大見拓也、山本朗央、金 惠淑、綿矢有佑
    • Organizer
      第31回分子病理学研究会
    • Place of Presentation
      恵那、岐阜
    • Year and Date
      20120721-20120722

URL: 

Published: 2014-07-24  

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