2013 Fiscal Year Annual Research Report
神経ペプチドの調節性分泌経路の素過程におけるRab3/27の機能実体
Project/Area Number |
24790224
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
小幡 裕希 東京理科大学, 生命医科学研究所, 助教 (20609408)
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Keywords | Rab GTPases / Rab3 / Rab27 / エキソサイトーシス |
Research Abstract |
本研究の目的は、神経ペプチドなどの放出を司る調節性エキソサイト-シスの素過程の分子メカニズムの理解である。この経路で中心的な役割を果たす低分子量GTP結合蛋白質Rab3/27の機能実体の解明を目指し、その活性変化とエフェクター相互作用の時空間解析を試みる。平成25年度は、1. Rab3, Rab27のFRETバイオセンサーの高性能化, 2. 開口放出時におけるRab3, Rab27の活性変化の解析を計画し、その通りに遂行した。 Rab3, Rab27ともに、Ypet, SECFP, エフェクターの組み合わせをEVリンカーで繋いだことで、ライブイメージングにおいて十分にイメージング可能なFRETセンサーを構築することができた。また、両センサーともに不活性化因子GAP, 活性化因子GEFに反応し、細胞内でRab活性を正確に反映すると考えられる。さらに、両センサーともに小胞局在を示し、内在性のRab3, Rab27の局在と一致していた。 次に、調節性エキソサイトーシスを観察するために、細胞膜近傍のイベントを検出可能な全反射蛍光顕微鏡 (TIRFM) のセットアップをおこなった。分泌細胞であるPC12細胞にYFPタグしたニューロペプチドY (NPY-YFP)を発現させ、TIRFMで観察したところ、脱分極に依存した放出を検出することができた。さらに、Rab3センサーも開口放出イベントへ動員されていることを確認し、活性変化のイメージングが可能であることが明らかとなった。 今後は、Rab3に加え、Rab27のTIRFMを用いたFRETイメージングをおこない、活性変化のタイミングおよびエフェクターとの結合の変化を調べていく予定である。
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