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2013 Fiscal Year Annual Research Report

薬剤性腎障害発現における腎細胞分子機構の解明と腎保護薬に関する薬理学的研究

Research Project

Project/Area Number 24790255
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

矢野 貴久  九州大学, 大学病院, その他 (90532846)

Keywords腎障害 / バンコマイシン / アポトーシス / ミトコンドリア / 活性酸素種 / MAPK / JNK
Research Abstract

(研究目的)医薬品の使用により引き起こされる急性腎不全は薬剤性腎障害と呼ばれ、中でも抗がん薬や抗菌薬、非ステロイド性抗炎症薬やヨード造影剤等による腎障害は発現頻度が特に高い。しかしながら多くの薬剤では腎細胞や腎組織への直接的な薬理作用は想定外であり、腎障害の発現機序はほとんど明らかにされていない。本研究では、昨年度の研究において明らかになったバンコマイシンによる尿細管上皮細胞の障害発現機序についてさらなる解明を行うと共に、保護薬物の探索を行った。
(研究方法)ブタ近位尿細管由来LLC-PK1細胞にバンコマイシン(4mM)を曝露して細胞障害を誘導し、TUNEL染色法を用いたフローサイトメトリー解析により評価した。各種タンパク質の発現評価は、特異的抗体を用いたWestern blot法により行った。ミトコンドリア機能評価は、ミトコンドリア膜感受性試薬JC-1を用いた。
(研究成果)バンコマイシンによってLLC-PK1細胞に引き起こされたミトコンドリア機能異常やアポトーシスは、脂溶性抗酸化薬ビタミンEならびにミトコンドリア標的抗酸化薬mitoTEMPOの処置によって有意に抑制された。一方、バンコマイシンはJNKおよびERKのリン酸化を亢進させたが、p38 MAPKのリン酸化には影響しなかった。さらに、バンコマイシンによるLLC-PK1細胞障害に対してJNK阻害薬SP600125が有意な保護効果を示したことから、バンコマイシンによる尿細管上皮細胞障害の発現には活性酸素種と共にJNKが関与することが明らかとなった。

  • Research Products

    (2 results)

All 2014 Other

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] バンコマイシン誘発尿細管上皮細胞障害発現における活性酸素種の役割2014

    • Author(s)
      坂本裕哉、矢野貴久 他
    • Organizer
      日本薬学会第134年会
    • Place of Presentation
      熊本市総合体育館(熊本市)
    • Year and Date
      20140327-20140330
  • [Presentation] バンコマイシンによる尿細管上皮細胞障害におけるMAPKの関与

    • Author(s)
      坂本裕哉、矢野貴久 他
    • Organizer
      第66回日本薬理学会西南部会
    • Place of Presentation
      福岡大学薬学部(福岡市)

URL: 

Published: 2015-05-28  

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