2013 Fiscal Year Annual Research Report
TRPA1を介した細胞内Zn2+情報伝達機構による関節リウマチ病態制御
Project/Area Number |
24790267
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
波多野 紀行 愛知学院大学, 薬学部, 講師 (50454319)
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Keywords | 関節リウマチ / 細胞内亜鉛 / TRPA1 / 亜鉛トランスポータ |
Research Abstract |
平成25年度の研究目標として掲げた、「細胞内Zn2+が滑膜線維芽細胞リモデリングに与える影響」については順調に進行し、多くの研究成果を修めることができた。昨年度の本研究により、滑膜線維芽細胞において細胞内Zn2+を制御し得る分子として、TRPA1、ZIP8およびZIP14が同定されている。平成25年度は、これらの分子の中でも亜鉛トランスポータ(ZIP8および14)の発現制御機構に着目し、研究を進展させた。その結果、これらの亜鉛トランスポータは低酸素誘導因子により発現が制御されることを示唆する結果を得ることができた。現在、この亜鉛トランスポータのプロモーター部位のクローニングに成功し、ルシフェラーゼアッセイにより、その発現制御機構を解析中である。これらの研究成果の一部については学会発表を行った。本研究により炎症時における細胞内亜鉛動態変化を明らかにすることができれば、関節リウマチ発症機構の解明につながるだけでなく、関節リウマチ治療薬の新たな分子標的を探索する上で有益な情報をもたらすと考えられる。 「細胞内亜鉛制御機構の解明」と同時並行で進める予定であった「DMARDsの再評価」についても、順調に研究計画が進行し、大きな成果をあげることができた。平成24年度にはDMARDsに分類されている金製剤オーラノフィンがTRPA1を強力に活性化することを見出したが、平成25年度は抗酸化作用とTRPA1活性化作用の関連についても明らかにすることができた。オーラノフィンによるTRPA1活性化作用の分子メカニズムの解析実験を進めていく中で、抗酸化作用を有するNOX阻害剤がTRPA1活性化作用を有することを見出した。これらのNOX阻害薬群がNOX阻害作用と同程度の濃度でTRPA1活性化作用を示すことを明らかにした。これらの研究成果については、論文投稿および学会発表を行った。
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Research Products
(2 results)