2013 Fiscal Year Research-status Report
肥満おける運動療法に与えるリポ蛋白リパーゼおよびアポリポ蛋白AIIの作用の解明
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24790320
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
西島 和俊 佐賀大学, 総合分析実験センター, 助教 (70435874)
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Keywords | 遺伝子導入ウサギ / アポリポ蛋白AII / リポ蛋白りパーゼ / メタボリック症候群 / 運動 |
Research Abstract |
試作段階での問題点を改善し、トレッドミル型ウサギ専用歩行装置が完成した。これを用いて、ウサギに様々な強度(5~25m/分程度)の運動を負荷した際の血中乳酸値を測定し、乳酸閾値を決定した。その結果、野生型の日本白色種ウサギにおいては、15~18m/分の速度の運動強度において乳酸閾値が確認された。それを元にして本実験においては、1~6週目までは15m/分の速度で15、20、25、30、35、40分間とエクササイズの時間を延長し、その後7~12週目までは18m/分の速度で40分間のエクササイズを週に5日、ウサギに課すこととした。 エクササイズ開始の4週前からウサギに10%の脂質を含んだ餌を実験終了時まで給与し、その間週に一度採血をして血中脂質のモニタリングを行った。エクササイズ期間の前後には、エネルギー代謝計測のために二重標識水を静脈内に注入し4時間後、7日間後に採血を行った。また、静脈内糖負荷試験を行い、インスリン抵抗性について検討した。これらの実験を終えたウサギを安楽殺し、血液、皮下脂肪、内蔵脂肪、腓腹筋、ヒラメ筋、肝臓等の凍結およびホルマリン固定サンプルを採取した。 これまでにエクササイズ群においては野生型ウサギ3匹、apoAII-Tgウサギ3匹、LPL-Tgウサギ2匹、同期間脂肪食を給与したコントロール群については野生型ウサギ2匹、apoAII-Tgウサギ2匹、LPL-Tgウサギ2匹の実験を終えてサンプリングを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ウサギ専用歩行装置の開発・改良に時間を要した。 作製した歩行装置では一度に運動させられるのはウサギ1匹のみで、同一期間にエクササイズさせられる数は限られており、同一の実験を複数回に分けれ繰り返し行う必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに実験サンプルの採取を終えているのは合計14匹分であるが、加えて現在エクササイズを行っている群および高脂肪食の給与を行っている群が存在する。実験期間の延長を避けるため歩行装置の稼働率を最大限に引き上げるように、計画的にウサギの繁殖を行う。 必要なサンプルが揃い次第、まとめて一度に解析を行い、作業の効率化を図る。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
サンプルの採取を完了した後に、まとめて一度に解析を行う事としたため、各種測定や試薬の購入を次年度に行うこととした。 必要なサンプルが全て集まり次第、各種の測定をまとめて行うための検査費用や試薬の購入費として使用する。
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