2013 Fiscal Year Research-status Report
RUNX遺伝子の後転写制御は神経芽腫の増殖・分化を決定するか?
Project/Area Number |
24790325
|
Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
井上 健一 獨協医科大学, 医学部, 講師 (90587974)
|
Keywords | microRNAクローニング / ストレプトアビジンアプタマー |
Research Abstract |
初年度に作製した、Luciferase-RUNX1UTR-Full Length, RUNX1UTR-5', RUNX1UTR-3'およびRUNX3UTRのプラスミドを神経芽腫細胞株に遺伝子導入して、ルシフェラーゼアッセイを行った。 予想通り、神経芽腫ではRUNX3UTRには融合遺伝子のLuciferaseのタンパク合成を抑制する効果があった。RUNX1UTRにも同等の効果を認め、5'と3'を比べた場合5'の方にその活性があった。陰性コントロールのHepG2ではそのような抑制作用はなかった。 そこで予定通り、RUNX1UTR-5'およびRUNX3UTRをストレプトアビジンアプタマー配列に融合したコンストラクトを作製し、神経芽腫でRUNX1/3を抑制するmicroRNAのクローニングを試みた。しかしながらこの試みは機能せず、トラブルシュートの結果ストレプトアビジンアプタマー配列が細胞内で安定に存在しないのではないかと推測した。 そこで文献情報から、ストレプトアビジンアプタマーにtRNA配列を融合し、細胞内で安定して発現する改良型アプタマーtRSAを使用することにした。tRSAプラスミドを開発した日本の研究者にリクエストし、この配列とRUNX1/3-UTRとつなげたコンストラクトを作製した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初使用予定だったアプタマーが機能しないことが分かって、トラブルシュートに時間がかかった。 また、結合したmicroRNAをprimerとして逆転写・クローニングする当初のプロトコルも、感度の点で機能しない可能性がある。
|
Strategy for Future Research Activity |
改良型アプタマー+RUNX1/3UTRに結合するmicroRNAのクローニングを引き続き行う。 その際、使用する細胞NLFとコントロールHepG2のmicroRNAのプロファイルを初めに明らかにしておき、発現情報から検出したいmicroRNAを予め絞り込むという手法にスイッチする。こうすることで、微量に存在するmicroRNAから逆転写された微量なcDNA情報が、クローニングの過程で失われるという問題を回避する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験が計画通りに進まなかった。 変更した実験の経費に充てる。
|