2012 Fiscal Year Research-status Report
唾液腺腫瘍の分子病理学的診断基準の確立と治療への応用
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24790369
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
大友 梨恵 独立行政法人国立がん研究センター, 中央病院, レジデント (50626322)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 唾液腺腫瘍 / Sox10 |
Research Abstract |
1.唾液腺腫瘍の外科的切除症例を抽出、組織マイクロアレイ(TMA)の作成:当院での外科的切除検体データベースから、正常唾液腺検体20例、15種類の組織型を含む腫瘍検体100例を抽出した。外科切除の際の病理パラフィン標本からTMAを作成した。 3. 免疫染色の実施・評価 正常組織および腫瘍のTMAに対して、HE染色を行って形態を確認し、免疫染色(筋上皮・基底細胞マーカーとしてSox10, S100, p63,GFAP、脂腺マーカーとしてEMA、上皮マーカーとして CK14,CK15,CK19,ホルモン受容体としてエストロゲン受容体(ER),プロゲステロン受容体(PgR),アンドロゲン受容体(AR)、成長因子受容体としてEGFR,Her2など)を行った。また正常および各腫瘍組織でのSox10の発現パターンを解析したところ、Sox10は正常組織では腺房~集合管において発現することが分かった。また腫瘍においては基底細胞・筋上皮細胞・腺房細胞が関与する腫瘍において(筋上皮腫、多形腺腫、腺様嚢胞癌、腺房細胞癌など)発現することが分かり、従来唾液腺腫瘍の診断に用いられてきたその他の抗体とは異なる独自の染色パターンであった。以上からSox10の診断を用いることは診断的価値があると考えられた。 4. 成長因子受容体遺伝子の増幅ならびに遺伝子変異の解析 EGFR、Her2/neuについては、増幅を確認するため、FISHによる解析を行った。さらに免疫染色にて高発現が認められた症例において、パラフィンブロックからDNAを回収し、EGFRについてはエクソン19の欠失変異(del L747-A750)エクソン21の点突然変異(L858R)エクソン18の点突然変異(G719A)を解析した。 またK-ras, H-rasについては、既知の遺伝子変異に対してDirect sequence法により変異の解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通りに今年度の研究を進めることができ、結果を得ることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
1. 各発生段階のマウスの解析 Sox10-Venus トランスジェニックマウスを用いて、唾液腺の発生が最も進むE11-E13を中心に、胎児期から出生後、成体時までのマウス唾液腺について組織学的な解析を行う。また各段階において免疫組織化学的に発現の状態をみる。具体的にはエストロゲン受容体(ER),プロゲステロン受容体(PgR),アンドロゲン受容体(AR)などのホルモン受容体、EGFR, PDGFR, Her2などの成長因子受容体、既知の筋上皮・基底細胞マーカーであるp63, S-100, GFAP、脂腺マーカーであるEMA, アディポネクチン, 上皮マーカーであるサイトケラチン(CK)、CK14, CK15, CK19等、その他の未分化細胞のマーカーと比較し、唾液腺発生の系統樹の作成を試みる。 2. 結果のまとめおよび発表
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(1 results)