2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24790371
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Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
松岡 和彦 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 運動器疾患研究部, 流動研究員 (00581365)
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Keywords | 破骨細胞 / 骨芽細胞 / 骨リモデリング / カップリング / 細胞分化 |
Research Abstract |
申請者の在籍している研究室では、骨芽細胞の単独培養と比べ破骨細胞と骨芽細胞の共培養では骨芽細胞分化が促進されることを見出し、破骨細胞の培養上清中にこの分化促進活性があることを発見していた。そこで申請者は、生理活性を指標に新たなカップリング因子を同定し、同定された因子の機能的側面からカップリング機構を解明できないかと考え研究を行った。 破骨細胞の培養上清中に骨芽細胞分化を促進する活性を発見し、この活性を種々のクロマトグラフィーを用いて精製、最終的に質量分析によりカップリング因子として補体成分C3を同定致しました。そして、この活性の主因がC3aであることを種々のin vitroの実験で証明し、さらに最終年度にはin vivoの実験においても卵巣摘出による骨粗鬆症モデルマウスを用いてC3a受容体阻害剤を処理することにより、エストロゲン欠乏による骨吸収後に見られる骨形成が特異的阻害剤により抑制されることを見出し、C3aが骨吸収から骨形成へのリレーに重要な新たな骨カップリング因子として働くことを実証した。
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