2013 Fiscal Year Annual Research Report
新たな免疫システムとしてのオートファジーの膜動態解析
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24790413
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
野澤 孝志 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (10598858)
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Keywords | オートファジー / A群レンサ球菌 / Rabタンパク質 |
Research Abstract |
初年度においては、細菌分解として機能するオートファジーの制御因子としてRab9AとRab23を同定し、その機能を明らかにした。当該年度ではさらに、Rab30もオートファジーに関わることを明らかにし、その機能を解析した。Rab30は通常時ゴルジ体に局在し、ゴルジ体の形態維持に機能することが知られていたが、細菌が感染した際には、菌を取り囲むオートファゴソーム上にリクルートしていた。そのリクルートには、GTP結合型であることが重要であることもわかった。さらにRab30の発現をノックダウンした細胞を解析した結果、細胞内に侵入した菌に対するオートファゴソームの形成が有意に減少しており、感染後の菌の分解効率も減少していた。以上の結果から、Rab30が新規の細菌分解オートファジーの制御因子であることが示唆された。この結果については、現在論文投稿の準備中である。 加えて、細菌分解オートファゴソームの膜供給システムの機能を解析した。様々なオルガネラの膜タンパク質の細胞内局在を精査した結果、リサイクリングエンドソーム (RE) に局在するトランスフェリンレセプター(TfR)がオートファゴソーム上に局在していた。これは、REが膜供給源の一つであることを示唆している。栄養飢餓条件下では、Rab11を介してREがオートファゴソーム形成に関与していることから、Rab11の局在解析、ノックダウン解析を行った結果、Rab11は細菌分解オートファジーには関与していなかった。そこで、REに局在することが知られているRabタンパク質群を網羅的に調べた結果、Rab17が細菌分解オートファゴソーム上に局在しており、ノックダウン結果の結果、Rab17はREとオートファゴソームの融合に関与していることが示唆された。以上の結果、細菌分解オートファジーでは、栄養飢餓時とは異なるRabタンパク質を用い、REを膜供給源の一つとして用いていることが示唆された。
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[Journal Article] Development of two-step multiple PCR assay for typing of capsular polysaccharide synthesis gene clusters of Streptococcus suis2014
Author(s)
M. Okura, C. Lachance, M. Osaki, T. Sekizaki, F. Maruyamam, T. Nozawa, I. Nakagawa, S. Hamada, C. Rossignol, M. Gottschalk, D. Takamatsu.
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Journal Title
Journal of Clinical Microbiology
Volume: 52
Pages: 1714-1719
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Endogenous Nitrated Nucleotide is a key Mediator of Autophagy and Innate Defense Against Bacteria2013
Author(s)
C. Ito, Y. Saito, T. Nozawa, S. Fujii, T Sawa, H. Inoue, T. Matsunaga, S. Khan, S. Akashi, R. Hashimoto, C. Aikawa, E. Takahashi, H. Sagara, M. Komatsu, K. Tanaka, T. Akaike, I. Nakagawa, H. Arimoto
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Journal Title
Molecular Cell
Volume: 26
Pages: 794-804
DOI
Peer Reviewed
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