2013 Fiscal Year Annual Research Report
迅速かつ高感度な細胞膜融合検出系を用いたHIV細胞指向性の解析
Project/Area Number |
24790437
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
細谷 紀彰 東京大学, 医科学研究所, 特任助教 (30568928)
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Keywords | HIV / 細胞指向性 / Envタンパク質 / 2重分割タンパク質 / 感染症 / ウイルス |
Research Abstract |
細胞融合と2重分割タンパク質を用いたHIVの細胞指向性決定系(DSP-Pheno)を実験系として確立する事に成功した。HIV感染者の血漿142例を用いてDSP-Phenoを用いて細胞指向性を決定した。これまでのサブタイプBの解析(126例)に加え、サブタイプB以外(16例:サブタイプA、サブタイプC、CRF-01AE)についても増幅プライマーの改良などを行い、Envの増幅および細胞指向性の決定に成功した。また、これまでのゴールドスタンダードとなっている組換えHIVを用いた細胞指向性決定系(シュードウイルスアッセイ)および、臨床現場でも利用が開始されているEnvのV3領域の塩基配列を用いた細胞指向性の予測プログラム(Geno2Pheno)と比較を行った。結果に違いが見られたサンプルについてはクローニングを行い、シークエンスによりEnv遺伝子の全長配列の決定と細胞指向性の測定を行い、違いが見られた原因について検討を行った。特に、HIV感染者の検体を用いた場合に、DSP-PhenoでX4細胞が陽性となったが、シュードウイルスアッセイでX4細胞が陰性となる検体が複数存在したため、クローニングを行った。クローンでも同様の結果となるEnv遺伝子があることが明らかとなった。これらのEnvに関してもAMD3100でX4特異的に阻害がかかることから細胞融合とシュードウイルスによる感染に何らかの違いがある事が示唆された。 本研究結果に関して2013年7月にマレーシアで行われた7th IAS conferenceにてポスター発表を、2013年11月に兵庫県で行われた第61回日本ウイルス学会学術集会にて口頭発表を行い、これまでの研究成果は国際誌(Journal of International AIDS Society)に発表した。
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[Journal Article] Development of a rapid cell-fusion-based phenotypic HIV-1 tropism assay.2013
Author(s)
Teeranaipong P, Hosoya N, Kawana-Tachikawa A, Fujii T, Koibuchi T, Nakamura H, Koga M, Kondo N, Gao GF, Hoshino H, Matsuda Z, Iwamoto A.
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Journal Title
Journal of the International AIDS Society.
Volume: 16
Pages: 18723-18732
DOI
Peer Reviewed
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