2014 Fiscal Year Annual Research Report
ナノキャリアの複数回投与が及ぼす免疫原性の解明と回避
Project/Area Number |
24790530
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤 加珠子 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (90342732)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ドラッグデリバリーシステム / ABC現象 / ポリエチレングリコール / 生体内共焦点顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
ドラッグデリバリーシステム(DDS)においてポリエチレングリコール(PEG)はナノキャリアの血中安定性を向上させるために最も汎用されている表面修飾用高分子であり、PEGを修飾したナノキャリアの一部は臨床で使用されている。しかし、PEG修飾ナノキャリアを複数回投与することによって血中滞留性が著しく損なわれるAccelerated blood clearance(ABC)現象が知られており、DDSキャリアの開発において障害となっている。本研究では生体内共焦点顕微鏡を用いてABC現象の評価方法の確立と回避方法の検討を行うことによりDDSキャリアの開発への寄与を目的とした。 最終年度である平成26年度ではABC現象の回避に着目した。ABC現象は脾臓B細胞、肝臓のクッパー細胞が関与していることが知られているので、脾臓、肝臓の貪食細胞を除去するクロドロネートリポソームの事前投与により、ナノキャリアを投与する前に一時的に細網内皮系を抑制して、ABC現象を回避することを試みた。さらにキャリアのサイズや初回投与量の検討を行った。キャリアの構造についても架橋率の違いやリガンドの有無などによる影響を生体内共焦点顕微鏡やIgM抗体量の測定によって検討した。また、FRET(fluorescence resonance energy transfer)の手法を取り入れてキャリアに搭載したsiRNAのintact性の評価法を確立し、ナノキャリアおよび内包薬物の安定性への影響や代謝の経路を調べた。
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