2014 Fiscal Year Research-status Report
冠動脈内皮障害の包括的早期診断を目指したmicroRNA解析による探索的研究
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24790559
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
杉浦 知範 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60535235)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 内皮障害 / 冠動脈 / 動脈硬化 / microRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
安定狭心症疑い、あるいは無症候性の冠動脈疾患の診断で名古屋市立大学病院を受診され、初めて心臓カテーテル検査の目的で精査入院となった患者40症例を登録した。急性心筋梗塞や不安定狭心症の患者、過去に心筋梗塞の既往のある患者は除外した。冠動脈造影の結果、冠動脈に器質的病変を認め(C群:AP)、心臓カテーテル治療を実施した症例が18例, 冠動脈に病変を認めるもののカテーテル治療の適応とはならず薬物治療を実施した症例が3例、冠動脈に重症の狭窄病変を認め、冠動脈バイパス術を実施した症例が2例、冠動脈に狭窄病変を認めず冠攣縮誘発試験陽性となり冠攣縮性狭心症の診断に至った症例(B群:VSA)が5例、冠動脈に有意狭窄病変を認めず冠攣縮誘発試験も陽性とならなかった症例(A群:normal)が12例であった。また、これらの患者から2015年3月にnormal 4例、VSA 4例、APの6例に対してマイクロアレイ解析を実施した。 A群(normal)と比較してB群(VSA)で発現増加を認めたmicroRNA 14、発現低下認めたmicroRNA 1、A群(normal)と比較してC群(AP)で発現増加を認めたmicroRNA 1、発現低下認めたmicroRNA 24、そしてA群(normal)と比較してB+C群(VSA+AP)で発現増加を認めたmicroRNA 5、発現低下認めたmiroRNA 30であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新規の患者が予想より少なく、症例の登録が当初の予定よりも進んでいない。さらに、follow upの検査入院を希望されず、外来検査で対応することが多いため、follow up症例も伸び悩んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
患者登録が進まないため、培養細胞を用いた検討も組み入れて、標的となるmicroRNAを絞り込みを進める。つまり候補となるmicroRNAの中から内皮由来で機能的なものを同定し、治療介入前後での変化を評価することにより、バイオマーカーとして有用な指標となりうるか検討していく予定である。
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