2013 Fiscal Year Research-status Report
プロテオーム解析による乳癌の5-FU耐性機構の解明とその応用
Project/Area Number |
24790565
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
木村 光誠 大阪医科大学, 医学部, 助教 (20623846)
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Keywords | 悪性腫瘍 / 薬剤感受性 |
Research Abstract |
我々はこれまでに抗癌剤の獲得耐性に着目し、二次元電気泳動の手法を用いてプロテオーム解析をおこない、抗癌剤耐性に関与すると思われるタンパク質を同定、その機能解析をおこなっている。今回は5-FU系抗癌剤に着目し、その耐性獲得との関与が疑われるタンパク質を同定し、そのタンパク質に関してsiRNAの手法を用いて、薬剤感受性の変化を検討している。具体的には大腸癌細胞株を用いて候補タンパクを同定した。その中の一つであるHP27に関してはsiRNAの手法にて薬剤感受性が変化することを確認している。一方ProhibitinやTFAMといったタンパク質も候補タンパク質として同定したが、これらに関してはその再現性に若干の問題が生じたため、現在同定方法について検討中である。 また、候補タンパク質が耐性獲得マーカーとして応用できるかを患者血清を用いて検討するため、5-FU系経口抗癌剤投与中の再発乳癌患者を対象に、現在、治療開始時点より、病状の増悪や副作用による治療終了時点まで、定期的に血清を採取し、保管している。上記候補タンパク質のうちHSP27に関しては、ELISA法を用いて血清中濃度と臨床病状を比較検討している。まだ少数例での検討であり、現在サンプルの採取、測定を継続している。 このほか、パクリタキセル耐性の乳癌細胞株(MCF-7)に関しても、二次元電気泳動によるプロテオミクス解析をおこなっており、感受性株と耐性株との比較検討にて複数の候補タンパク質を同定した。これらについても現在検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでにわれわれは、5-FU系薬剤に着目し、二次元電気泳動の手法を用いて、抗癌剤耐性のプロテオーム解析をおこない、5-FU感受性の低下との関連が考えられるタンパク質を見出してきた。今回それら候補タンパク質について、乳癌、大腸癌、胃癌などの各種癌細胞株を用いて検討しており、また5-FU系経口抗癌剤投与中の再発乳癌患者を対象に、現在、治療開始時点より、病状の増悪や副作用による治療終了時点まで、定期的に血清を採取し、保管している。まだ少数例での検討であり、現在サンプルの採取、測定を継続している。
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Strategy for Future Research Activity |
検証が得られた候補タンパク質に関して、siRNAの手法を用いて、引き続き薬剤感受性の変化を検討する予定である。 また、候補蛋白質が耐性獲得マーカーとして応用できるかを患者血清を用いて検討するため、5-FU系経口抗癌剤投与中の再発乳癌患者を対象に、現在、治療開始時点より、病状の増悪や副作用による治療終了時点まで、定期的に血清を採取し、保管している。 今後 、上記検討により得られた候補タンパク質について血清中濃度と臨床病状を比較検討していく。 このほか、パクリタキセル耐性の乳癌細胞株(MCF-7)に関しても、二次元電気泳動によるプロテオミクス解析をおこなっており、感受性株と耐性株との比較検討にて複数の候補タンパク質を同定した。これら候補タンパク質の検討も継続していく。
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