2014 Fiscal Year Annual Research Report
薬物治療を受けていない高血圧患者における梅酢ポリフェノールの降圧作用
Project/Area Number |
24790590
|
Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
竹村 重輝 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (70511559)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 梅酢ポリフェノール / 高血圧 / ランダム化比較試験 / 一次予防 / 抗酸化作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成25年度に、梅酢ポリフェノールカプセルを用いたランダム化比較試験を実施した(平成25年9月時点の平均年齢54.2歳、ポリフェノール群36人、プラシボ群36人)。梅酢ポリフェノール(平成25年9月~12月の12週間内服)は、明瞭な降圧効果を有するとまでは言えないものの、血圧上昇抑制効果を有する可能性があった。また、自覚的な健康状態を向上させる効果があると考えられた。平成26年度は、梅酢ポリフェノールの長期的な健康影響を評価するため、上述の試験の参加者計72人を対象に、1年間の追跡観察を実施した。 平成26年3月、6月、9月、12月時点の健康状態について、郵送式質問票を用いて調査した。質問票「SF-8」により、ポリフェノール群とプラシボ群で、身体的サマリースコア(PCS)、精神的サマリースコア(MCS)の推移を比較した。また、疾患の治療状況、服薬状況、自覚症状についても調査した。 梅酢カプセル内服終了時(平成25年12月)以降、PCS、MCSはポリフェノール群・プラシボ群とも漸減した。平成25年12月に生じていた両群のPCSの差は、平成26年3月時点でも有意であり、その後漸減し平成26年9月以降にほぼ同値となった。一方、平成25年12月に生じていた両群のMCSの差は、平成26年3月時点では有意には到らないものの比較的保たれ、平成26年9月にほぼ同値となった。両群とも、1年間の観察期間を通じて、疾患の治療状況・服薬状況・自覚症状に明瞭な差を認めなかった。 今回の研究では、ポリフェノール摂取中止後にも自覚的な健康状態が維持された。その理由として、ポリフェノール摂取を12週間続けることで血管内皮機能が改善したことが考えられた。 以上の結果から、梅酢ポリフェノール摂取中止後にも、健康への有益な効果が保たれることが示唆された。
|
Research Products
(3 results)