2012 Fiscal Year Research-status Report
前向き女性コホート研究における身体活動と認知機能の関係
Project/Area Number |
24790611
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
井手野 由季 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60616324)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 前向きコホート研究 / 身体活動 / 認知 / 女性の健康 / 日本ナースヘルス研究 |
Research Abstract |
本研究「前向き女性コホートにおける身体活動と認知機能の関係」は、高齢者のADLを低下させ、介護を必要とする認知症の予防につながる効果的な身体活動についての提案を行うことを目的としている。そのため、前向き女性コホート研究である日本ナースヘルス研究(JNHS)において、身体活動および強度と認知機能の関連を評価する必要がある。平成24年度は、JNHSで使用している自己記入式調査票における身体活動に関する調査項目の妥当性の検討と簡易な調査項目からエネルギー消費を推定するための活動強度の推定を実施した。 調査票による身体活動調査の妥当性は、二重標水法などによる消費エネルギー量との比較によって、これまでも検討されてきた。しかしこの際に重要な活動強度の割り当てに関しては、ほとんど検討されていない。本研究では、群馬パイロット研究参加者のうち、身体活動調査への参加に同意をえられた51名を対象に、加速度センサー活動計を用いて、自己記入式調査票における身体活動に関する調査項目に相当する活動強度を推定した(勤務:座位1.2 METs、立位1.5 METs、徒歩1.7 METs、力仕事4.4 METs、運動:軽度2.0 METs、中等度3.7 METs、強度9.1 METs)。さらにJNHSベースライン調査データを用いてそれらの妥当性を確認した。現在、論文化の作業中である。また、身体活動パターンの分析の一環として、女性看護職における身体活動量を調べた。JNHSベースライン調査データ(n=32,045)から「健康づくりのための運動指針2006」にある、「週23エクササイズの活発な身体活動」という目標に対して、身体活動量の多い職種を思われがちな女性看護職においても91%の対象者が目標未達成であった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
JNHSの10年後調査に、認知機能に関する調査項目を盛り込むことができなかったため、「やや遅れている」とした。 10年後調査および身体活動の評価に関しては、ほぼ予定通りに進めることができている。しかし、調査票による認知機能のスクリーニング評価を可能とするための有効な項目の策定に想定以上の時間を要している。
|
Strategy for Future Research Activity |
自記式の認知機能に関する調査が可能な項目を策定し、追跡調査とは別途実施する。また、第2次登録者での10年後調査を実施する。未回答者への回答催促・調査票再送付などを通して、回収率向上のための方策を行う予定である。同時に、回答の妥当性を検討するための認知機能に関する詳細調査票の作成も進め、確認作業を実施していく予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
|