2012 Fiscal Year Research-status Report
統合失調症患者の食生活に対する自己効力感尺度の開発
Project/Area Number |
24790622
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Aomori University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
伊藤 治幸 青森県立保健大学, 健康科学部, 助教 (70457737)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 栄養調査 / 統合失調症 / 質問紙開発 |
Research Abstract |
地域で生活する統合失調症患者の食生活に対する自己効力感尺度の開発のために、次のステップで調査を遂行している。「第1段階:調査項目の選定、質問紙(試作版)の作成」、「第2段階:質問紙調査の実施」、「第3段階:質問紙の信頼性・妥当性の検討」 【研究目的】第1段階の研究目的は、(1)地域で生活する統合失調症患者へのインタビュー調査から、食生活に対する困りごとや食生活に関する実態を明らかにする。(2)精神障害者の自己効力感や食事指導に関する文献及びテキストから質問紙作成に使用する項目を抽出する。 【研究方法】研究目的(1)について;1)対象者:地域で生活する精神障害者、2)データ収集方法:地域で生活する精神障害者を対象に半構成的インタビューを実施し、「普段の食生活に関する事」、「食生活で困っていること」などについて調査を行った。インタビュー内容は、対象者の許可を得て、ICレコーダーに録音した。3)データ分析:録音した内容から、逐語録を作成し、質的帰納的に分析を行った。 研究目的(2)について;精神障害者の自己効力感に関する論文や食事指導で使用されるテキストから、本調査の目的に合う項目を選定する。論文等から抽出した項目とインタビュー調査の結果から質問紙を作成する。 【結果】インタビュー調査の結果から、食生活に関して「金銭的な問題が及ぼす食事への影響」「火の取り扱いに関する心配」「調理技術の未熟さ」、「孤食によるさびしさ」などが抽出された。インタビューで得られた結果と論文等から抽出した項目を検討し、「統合失調症患者の食生活に対する自己効力感尺度(試作版)」を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、「統合失調症患者の食生活に対する自己効力感尺度」を作成することを目的に、第1段階から第3段階までのステップで調査を実施する計画である。平成24年度は、第1段階として、地域で生活する精神障害者に対して、実際の食生活の現状や食生活に対する困りごとをインタビューしその内容を明らかにすることができた。また、先行論文やテキスト等から質問紙作成のための項目を選定し、質問紙(試作版)を作成することが出来た事から「おおむね順調に進展している」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
第2段階として、第1段階で作成した統合失調症患者の食生活に対する自己効力感尺度(試作版)」について、統合失調症患者10名程度を対象にプレテストの実施と再テストを行う。再テスト後に、質問紙の再検討を行った後、統合失調症患者100名以上を対象に質問紙調査を実施する。質問紙調査の実施後は、因子分析を行い、質問紙の検討を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
第3段階としては、第2段階で実施した質問紙について信頼性と妥当性の検討を行い、調査用紙の標準化に努める。
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