2014 Fiscal Year Annual Research Report
MR組織学技術を用いたヒト剖検脳の組織構築画像による病理診断法の開発
Project/Area Number |
24790648
|
Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
金涌 佳雅 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 助教 (80465343)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | MR組織学 / 法医診断 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト剖検臓器の適切なMR組織学画像の撮像のために、固定臓器の緩和時間の測定実験を実施した。①検体処理:検体は、法医解剖で摘出した心筋、肝、脂肪、大脳の一部を個収集し、肉眼的・組織学的に病変がないことを確認した。検体は未固定群と固定群に分類した。未固定群の検体は、不活化液体を充満したチューブに挿入し、MR撮像した。一方、固定群検体は15-20% 中性緩衝ホルマリンにて室温下で固定し、未固定群と同様に撮像した。②緩和時間の測定:未固定群・固定群の検体は、以下の条件でMR撮像を実施した。MR装置:vertical-bore 8.6-Tesla Bruker AVANCE400WB imaging spectrometer with a 30 mm 1H coil、シーケンス:RAREVTR_bas,パラメータ:FOV = 2.0×2.0 cm (心筋、 肝、 脂肪組織), 4.0×4.0 cm (脳)、 スライス厚 = 2.0 mm、 number average = 1、 acquisition matrix = 128×128、 interslice distance = 4 mm、 TR = 500-10000 ms (心筋、 肝、 脳)、 360-5000 ms (脂肪組織)、 TE = 14-98 ms,Flip angle = 180.0 deg。1サンプルにつき取得した16枚のMR画像は、専用ソフトを用いて解析し、各検体のT1・T2値が計測した。③結果:脂肪組織を除き、T1値はホルマリン固定によっていずれも減少がみられた。T2値も同様の減少がみられ、脂肪組織では若干のT2値の上昇がみられたことが分かった。ただし、これらの結果は、方法上の信頼性に改善の余地があり、今後も検討を進める必要があると認める。
|
Research Products
(2 results)