2012 Fiscal Year Research-status Report
閉経における慢性腎臓病が血管石灰化を助長する分子メカニズムの解明
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24790666
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
打和 大幹 久留米大学, 医学部, 助教 (30624506)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 老年医学 |
Research Abstract |
閉経後女性における大きな臨床課題である骨粗鬆症と血管石灰化を主徴とする血管障害は、慢性腎不全(CKD) により共通の分子機序を介して増悪されることを明らかにすること、その結果に基づき新たな治療標的を見出す ことを目的とする。 具体的には、両側卵巣摘出(OVX)したCKDモデルマウスを用いて以下の点を検討する。 ①OVXによりCKDマウスの血管、大動脈起始部の石灰化が助長されるか?骨粗鬆症が促進されるか?(骨粗鬆症 ・血管石灰化CKDモデルの開発) ②OVXによってCKDマウスの血管に発現誘導、活性化される細胞内シグナルを網羅的に解析する ③OVXによりCKDマウスで活性化される分子機構をターゲットとした新たな骨粗鬆症+血管石灰化の予防法・治療法の開発。 観察項目として、それぞれの集団における閉経、腎機能低下の影響の評価。心臓と大動脈のHE染色、 AZAN染色、von Kossa染色、Alizarin Red染色、ALP染色による組織の観察による石灰化の評価、MBD(骨塩量) Western bloting、免疫染色を用いた細胞内シグナル伝達の解明を行う。また骨粗鬆症の評価をMBD(骨塩量)、 定量的CT計測、尿中DPD(デオキシピリジノリン)、骨組織のHE染色を行い評価する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
両側卵巣摘出術及び5/6腎臓摘出術を施行し、骨粗鬆症・血管石灰化CKDモデルマウスの作成を試みているが、現在のところ、手術手技が未完成であり現在モデル作りが難航している。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、骨粗鬆症・血管石灰化CKDマウスのモデル作りを行う。その後、当初の予定通りに①OVX及びCKD群②OVX群③CKD群④sham群(control群)の4群に分ける。それぞれの集団を4週間毎に27週まで 観察する。観察項目として、それぞれの集団における閉経、腎機能低下の影響の評価。心臓と大動脈のHE染色、 AZAN染色、von Kossa染色、Alizarin Red染色、ALP染色による組織の観察による石灰化の評価、MBD(骨塩量) Western bloting、免疫染色を用いた細胞内シグナル伝達の解明を行う。また骨粗鬆症の評価をMBD(骨塩量)、 定量的CT計測、尿中DPD(デオキシピリジノリン)、骨組織のHE染色を行い評価する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前年同様に実験動物購入、飼育費。分子生物学試薬費、一般試薬費。当モデルにおける細胞内シグナルを網羅的に観察するためのリン酸化シグナルアレイ。
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