2013 Fiscal Year Research-status Report
消化管内視鏡における抗血栓薬の適正使用に関する研究
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24790679
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小野 敏嗣 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40611934)
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Keywords | 消化器内視鏡 / 抗凝固薬 / 抗血小板薬 |
Research Abstract |
平成24年7月の日本消化器内視鏡学会ガイドラインの改訂を受けて当初の計画より前倒して実施された「血栓塞栓症の高リスク症例におけるアスピリン単剤継続下の出血高危険度の消化管内視鏡的手技の安全性の検討(UMIN000009176)」においては、平成25年2月のUMIN INDICEサービスの稼働後に本格的な症例登録が開始された。登録症例数は平成26年3月時点で28症例となったが、その間で出血症例を7症例認めたため、開始前に設定されていた中断基準(30症例集積までに5症例以上の出血症例を認めた場合)を満たし症例登録は一旦中断となっている。26年3月末現在、試験中断までの登録症例を解析しての学会発表(JDDW・UEGW)を計画しており、同時に投稿論文を執筆中である。 平成25年度は、上記以外にも抗血栓薬内服者に対する低侵襲手技を検討するため、細径鉗子を用いた組織生検の安全性の検討(UMIN000011140を開始すると共に細径内視鏡を用いた内視鏡に伴う苦痛の検討なども並行して行い、後者に関しては二本の論文発表(World J Gastrointest Endosc. 2013 Jul 16;5(7):346-51., World J Gastroenterol. 2014 in press.)を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多施設共同研究「血栓塞栓症の高リスク症例におけるアスピリン単剤継続下の出血高危険度の消化管内視鏡的手技の安全性の検討(UMIN000009176)」は上記のように一旦中断となっているが、少ない症例数の解析の中でアスピリン単剤内服者における出血高危険度の消化管内視鏡的手技の安全性を示唆すると同時にチエノピリジン系薬剤併用者においては出血のリスクが高いという問題点を明らかにし、現行の日本消化器内視鏡学会ガイドラインにおける今後検証すべき問題点を明確にすることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
上記を踏まえ、チエノピリジン系薬剤併用者に対する出血予防策を検討すると共に、ワルファリンなど抗血栓薬内服者における内服継続下での出血高危険度の消化管内視鏡的手技の可能性について検討する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
多施設共同研究「血栓塞栓症の高リスク症例におけるアスピリン単剤継続下の出血高危険度の消化管内視鏡的手技の安全性の検討(UMIN000009176)」の中断により研究計画の大幅な変更が必要となったため。 上記多施設共同研究の解析結果の学会発表および論文発表(英文校正料・投稿料)として使用すると共に、解析結果として明らかになった問題点についての新たな臨床試験開始のために使用する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Which route is accompanied by minimal discomfort when performing esophagogastroduodenoscopy with an ultrathin endoscope, transnasal or transoral?2014
Author(s)
Ono S, Niimi K, Fujishiro M, Takahashi Yu, Sakaguchi Y, Nakayama C, Minatsuki C, Matsuda R, Hirayama-Asada I, Tsuji Y, Mochizuki S, Kodashima S, Yamamichi N, Ozeki A, Matsumoto L, Ohike Y, Yamazaki T, Koike K.
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Journal Title
World J Gastroenterol.
Volume: 20
Pages: 5045-5050
DOI
Peer Reviewed
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