2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24790709
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
赤澤 祐子 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 助教 (80582113)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 飽和脂肪酸 / アポトーシス / cIAP / DR5 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は脂肪酸による肝細胞死を抑制する因子の検討を行うこと、その物質が作用する機序の解明を目的として研究を開始した. 各種培養細胞を用い、飽和脂肪酸(パルミチン酸)を用い刺激する。アポトーシス抑制作用があると思われる物質とともに培養し細胞死抑制の有無を検討する。また、脂肪酸刺激により、減少するタンパクに、抗アポトーシスタンパクが含まれていることを想定し、目的タンパクをウェスタンブロットやPCR法を用いて検討した。 cIAP-1は古くから抗アポトーシスタンパクとして知られていたが、脂肪酸刺激状態の肝臓における役割が不明であった。今回cIAP-が、脂肪酸による肝細胞刺激において減少していくことが判明した。脂肪酸はcIAP-1のグラデーションを起こすことにより、肝細胞アポトーシスを促進していく可能性が考えられた。脂肪酸によるcIAPのデグラデーションはDeath receptor 5 (DR5)依存性であり、DR5をノックアウトした肝細胞では、cIAPのデグラデーションは惹起されなかった。cIAPの脂肪酸刺激による減少は、自身のRINGドメインの存在が必須であり、脂肪酸によりプロテアソーム系を介したデグラデーションが惹起されていた。ヒトNAFLD肝検体においてもcIAPは正常検体とくらべ減少しており、cIAPの体内濃度を変化させることでNAFLDが抑制される可能性が考えられた。また植物性フラボノイドであるトロキセルチンにも、脂肪酸によるアポトーシス抑制効果が存在することが明らかになった。
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Research Products
(3 results)