2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24790735
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
長野 真澄 筑波大学, 医学医療系, 助教 (30436282)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 間葉系幹細胞 / 閉塞性動脈硬化症 / 細胞治療 |
Research Abstract |
閉塞性動脈硬化症は糖尿病に合併することが多く、下肢の冷感に始まり虚血性潰瘍により下肢切断を余儀なくされることもある難治性の疾患である。本研究では細胞治療の細胞ソースとして、患者への侵襲が軽度である脂肪組織より間葉系幹細胞を分離し、その中で血管再生に有効な細胞のサブタイプを特定することを目的とした。 間葉系幹細胞は骨髄・臍帯血・胎盤・脂肪組織・歯髄などさまざまな組織に存在しており、骨・軟骨・脂肪組織に分化する細胞と定義されているが、それだけにとどまらず、血管壁や肝細胞などにも分化する能力を秘めた再生医療に非常に有用な細胞である。しかしながら間葉系幹細胞は数が少ない上に特異的なマーカーが存在しないため、生体組織からの分離は難しい。さらに、間葉系幹細胞にはさまざまなサブタイプが有りヘテロな集団であること、由来する組織により性質が異なることなどが研究を難しくしている。 当研究室では細胞内部のアルデヒドデヒドロゲナーゼ活性を指標として、臍帯血由来間葉系幹細胞に機能的な間葉系幹細胞と機能的ではない間葉系幹細胞の、少なくとも2種類のサブタイプがあることを報告している。また、胎盤由来間葉系幹細胞は別のマーカーであるCD349を用いてサブタイプの分離に成功している。 脂肪組織由来間葉系幹細胞のサブタイプ別に分離した間葉系幹細胞を、マウス下肢虚血モデルに注入し解析を行なった。その段階で基礎疾患および投与されていた薬剤により、間葉系幹細胞の性質が異なることを発見した。現在、症例数を目標数よりも増やして、基礎疾患および投与薬剤が間葉系幹細胞による再生血管に与える影響を解明中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究計画」脂肪組織由来間葉系幹細胞のサブタイプ分離・細胞性質解析 「進捗状況」症例数は順調に増加している。ドナーの基礎疾患および投与されていた薬剤により間葉系幹細胞の性質が異なることを発見した。現在そのメカニズムを分子生物学的に解析中である。
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Strategy for Future Research Activity |
脂肪組織由来間葉系幹細胞をサブタイプに分離し、マウス下肢虚血モデルに投与する。ドップラー血流計測機にて下肢血流を処置していない対側足と比較し、投与した細胞の虚血改善効果を検討する。その後マウスを安楽死させ、新生血管を組織学的に検討すると共に、投与した細胞(GFPマーキングにより追跡可能)をFACSソーティングにより分離し、遺伝子発現解析等を行う。 血流改善能に差が見られた場合、血流改善に関わる遺伝子群を検索し機能解析を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(4 results)