2012 Fiscal Year Research-status Report
気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患におけるCT3次元気道解析
Project/Area Number |
24790796
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
清水 薫子 北海道大学, 大学病院, 特任助教 (40399853)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 閉塞性肺疾患 |
Research Abstract |
慢性閉塞性肺疾患における吸入ステロイド+β2刺激薬の合剤の1週間吸入では3次から6次分枝は呼吸機能検査で効果があった群(good responder)効果が乏しかった群(non responder)とグループ分けするとgood responderでは3次から6次まで全ての分枝でnon responderとに有意差を認めたという結果であった。これは先行研究である抗コリン薬のスピリーバではgood responderとnon responderとの間には3次では有意差を認めず、4次から6次まで有意差を認め、その差は末梢に行くほど大きくなったという結果とは異なっていた。この結果の差に関しては吸入薬の粒子径の差、気道におけるレセプターの分布の違いなどの総合的結果と考えられた。この結果に関しては学会にて報告した。論文化に関しては本3次元気道解析ソフトウェアにおける検者間誤差も解析中であり、具体的には2検者での気管支拡張率の一致を確認する。また、肺気量が気道内腔面積に与える影響を慢性閉塞性肺疾患患者で検討した論文は現在PLOS oneに投稿済みで、major revisionとなっており、再投稿済みである。喘息における気道の不均一性(heterogeniety)の研究では健常者と比べ、8本の気管支の気道病変のばらつきは喘息患者において有意に大きく、仮説どおりの結果を得た。今後も北海道COPDコホート研究で縦断的にCT変化を測定し、気腫病変、気道病変にどのような因子が関与したか、また呼吸機能検査にて急速に低下を認めた群における寄与因子を解析し、学会発表、論文化を進める。難治性喘息では、鼻病変と気道のリモデリングに着目し、CTでみた副鼻腔のリモデリングと気道のリモデリングの関連を検討、喫煙重症喘息患者と非喫煙喘息患者の気道病変の比較などを引き続き行なっていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
24年度行う予定のテーマはCOPDにおける吸入気管支拡張薬の効果判定を論文化し、肺気量が気道内腔面積に与える影響をCOPD患者で検討した論文はリバイス中である。COPDの縦断的研究は滋賀医大との共同研究として進めており、一部の結果は学会報告済。
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Strategy for Future Research Activity |
吸入気管支拡張薬の効果に関しては論文化し、肺気量に関する論文は受理まで修正を行う。また縦断研究に関しては解析を進め、論文化する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
学会発表・滋賀医大への出張の可能性もあり、また論文校正でも使用予定である。物品としてはソフトウェアの改良なども検討予定。
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Research Products
(2 results)