2013 Fiscal Year Research-status Report
気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患におけるCT3次元気道解析
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24790796
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
清水 薫子 北海道大学, 大学病院, 特任助教 (40399853)
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Keywords | 気道解析 / 慢性閉塞性肺疾患 / 気管支喘息 / 吸入薬 |
Research Abstract |
・COPDにおいて気管支拡張薬による気管支拡張効果が薬剤の種類によって異なるかに関しては先行論文で吸入抗コリン薬においては3次から6次分枝ではより末梢が気管支拡張効果の決定部位であり、よく反応した群(1週間の1秒量の改善率が20%以上)とあまり反応しなかった群において末梢に行くほど拡張の程度の差が大きくなっていたが、吸入ステロイド/長時間作用型β2刺激薬の合剤ではその傾向は認めなかった。後者の結果に関してはコントロール群として北海道COPDコホート研究に参加し、中等から重症COPDで1年後の呼吸機能検査で1秒量が50ml未満の変動であった対象8名を用いてその気管支拡張より吸入薬使用群で有意に拡張したこと、2検者での気管支拡張効果の測定誤差に関する検討含め論文にまとめた。 ・気道リモデリングの不均一性に関しては固定性の気流閉塞を認める気管支喘息患者の気道病変のmean±SDを求めた所、健常者のSDよりも有意に大きく、気管支喘息という疾患による気道病変の不均一性は健常者の気道のばらつきよりも有意に大きいことが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請者の出産、産休・育休により進捗が予定通り行かなかった部分もあるが、スムースに再開できたため、論文準備、解析再開をすることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
難治性喘息の気道リモデリングに関しては、軽症喘息との比較、不均一性を検討するのみならず、難治性喘息に関する解析を他研究者の副鼻腔CT結果と併せて上、下気道のリモデリングの評価として論文化を進める予定となり、様々な観点での検討をしていくこととなった。 COPDに関しては重症例のみならず、北海道COPDコホート研究に参加し、同じCT機種で撮像を行い、使用できるデータが2回分以上ある症例を対象に(約100例)経年変化を評価して行く予定となった。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
患者リクルートに予定より時間がかかり、ならびに申請者の出産、産休・育休(2013/5月-9月まで)により研究の進捗がやや遅れていたことから。 まもなく、論文を投稿予定でありその英文校正、ならびに共同研究先への出張などを予定している。
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