2012 Fiscal Year Research-status Report
非小細胞肺癌におけるc-METを標的とした新規免疫療法の開発
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24790827
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
東 公一 久留米大学, 医学部, 講師 (00368896)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | Met |
Research Abstract |
最近の分子生物学の進歩により腫瘍発生の原因となる遺伝子変化も各個人のレベルで比較的容易に解析することが可能となり、癌遺伝子の機能を制御する分子標的治療薬を用いた個別化治療が一般化されつつある。c-METは非小細胞肺癌で過剰発現しており、この遺伝子の過剰発現が予後不良因子と報告されている。c-METの遺伝子増幅は非小細胞肺癌の予後のみでなくEGFR-TKIの薬剤耐性の約20%と関係していると報告があり、c-Metを治療ターゲットとすることはEGFR-TKIの薬剤耐性の克服に役立つものと考えられる。本研究はc-METを標的とした免疫療法の開発をおこない、c-MET遺伝子増幅が認められる非小細胞肺癌患者の治療成績の改善を目標とする。具体的には、HLA-A24, HLA-A2, HLA-A11を有する健常者の血液を用いて、c-MET由来ペプチドのCTL誘導能を検討し、各HLA型に拘束性で免疫原性の高い抗原エピトープを同定する。さらに当科にて外来及び入院にて加療をおこなっている非小細胞肺癌患者の腫瘍組織におけるc-METの発現を免疫染色及びFISHにて検討して、c-MET遺伝子増幅が認められる肺癌患者と増幅していない肺癌患者末梢血において、各HLA拘束性のCTL抗原エピト−プの免疫原性を検討する。本研究の成果は、治療戦力が確立されていないc-MET遺伝子増幅のみとめられる非小細胞肺癌への福音となる可能性もある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
健常人から抗原ペプチドの同定ができており、また、癌患者から採血、組織の入手は終了しており、癌患者からのCTL誘導が可能であれば研究の目的が達成できる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
HLA-A24陽性の健常者由来の末梢血T細胞を、HLA-A24への結合能が確認された合成ペプチドに特異的なCTL株を誘導、樹立する。樹立したCTL株を用いて各種癌細胞株を標的とした機能解析(cytokine 産生、51Cr遊離試験)を行い、HLA-A24拘束性のCTL抗原エピト−プを決定する。標的の細胞としては、合成ペプチドをパルスしたHLA-A24を強制発現したC1R細胞、c-METを有する各種癌細胞株(HLA-A24陽性および陰性癌細胞株)、あるいはc-MET遺伝子を強制発現した細胞株(HLA-A24陽性および陰性癌細胞株)、などを用いる。癌患者末梢血T細胞に対しても同様の実験を行い、癌患者からcMetを標的としたCTLが誘導可能であるか、つまり、臨床応用可能であるか検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
上記実験で必要なcytokine 産生、51Cr遊離試験、細胞培養実験に必要な試薬等が必要である。
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