2013 Fiscal Year Annual Research Report
糸球体内皮細胞に発現するカベオラのアルブミン透過性に関する研究
Project/Area Number |
24790862
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
森山 能仁 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (20439821)
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Keywords | カベオラ / カベオリン-1 / 糸球体内皮細胞 / アルブミン / エンドサイトーシス |
Research Abstract |
本研究は、糸球体内皮細胞上に存在するカベオラがアルブミンの細胞の通過に関与し、新たなアルブミン尿の機序となる可能性を明確にすることを目的としていた。ヒト培養糸球体内皮細胞に緑色標識したBSAを加え、カベオラのマーカーであるカベオリン-1で染色したところ、高率に共染色された。また、カベオラ阻害効果のある薬剤であるMethyl beta cyclodextorin (MBCD)もしくはnystatinで処理後にアルブミンを付加し、western blotting、免疫染色法で観察したところ、薬剤処理後の細胞において、カベオリン-1の発現の低下とともにアルブミンの発現も低下していた。さらに、カベオリン-1 siRNAを行い、カベオリン-1の発現を低下させた細胞においても同様にアルブミンの発現が低下することが確認された。 これらの結果より、カベオラを通じる糸球体内皮細胞内へのアルブミンエンドサイトーシスが明確となり、これまでのphenestraeを通じて自由に糸球体内皮細胞を通過すると考えられていたアルブミンの新たな通過経路である可能性が考えられた。 さらに、細胞内のトランスサイトーシス、エクソサイトーシスを証明しするため、細胞内のゴルジ体、小胞体、ライソソームなどのオルガネラやアクチンや微細管などと二重染色を行い、金標識したアルブミンを用い細胞内を透過型電子顕微鏡で観察し、アルブミンの輸送経路を確認する研究を進めている。
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Research Products
(3 results)