2014 Fiscal Year Annual Research Report
バイオマーカーを指標としたアルツハイマー病の治療法開発と臨床応用
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24790869
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
若佐谷 保仁 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10598725)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アミロイド / タウ / シヌクレイン / 学習障害 / Abeta |
Outline of Annual Research Achievements |
AβアミロイドモデルマウスTg2576とTgCRND8、神経原線維変化(NFT)と神経細胞死モデルマウスTgTauP301L、α-synucleinモデルマウスTgαSYN、Tg2576とTgTauP301L を掛け合わせたamyloid-NFT-神経細胞死マウス2xTgAPP+/-Tau+/-の解析を行った。各モデルマウスにおいてTBS、SDS、ギ酸の3段階で抽出した脳抽出液、血漿、脳脊髄液中のAβ40、Aβ42、Aβ oligomerのELISAを経時的に測定し,免疫染色にてAβ,tau,α-synuclein蓄積を経時的に検討した. Morris water maze試験による行動障害を経時的に検討した。 Tg2576マウスでは8月齢から,TgCRND8マウスでは3月齢から脳Aβ40、Aβ42蓄積が認められ,加齢に伴い脳Aβ40、Aβ42蓄積は増加した.TgTauP301Lマウスでは2月齢から脳tau蓄積が認められ,8月齢以降でNFTが認められた.2xTgAPP+/-Tau+/-マウスでは脳Aβ40、Aβ42蓄積はTg2576マウスと差を認めなかった.Tau蓄積も出現時期は同じであったが,リン酸化tau蓄積はTgTauP301Lマウスに比べて20月齢以上で促進された.TgαSYNマウスではα-synuclein蓄積は2月齢から認められ,7月齢で神経細胞内に封入体が認められた.Aβおよびtauの蓄積はSDS分画に最も多く認められ、加齢と共に増加した。脳脊髄液中のAβ40, Aβ42は加齢と共に低下した.脳脊髄液中のtauはTgCRND8マウス,TgTauP301Lマウスともに加齢と共に増加した. Morris water maze試験ではTgCRND8マウスでは8週齢から,Tg2576は10カ月齢からNonTgマウスと比べて水面下のゴールに到達する潜時と水泳距離が延長し、学習障害が認められた。TgCRND8マウスでは14月齢までの検討で学習障害は経時的に進行し,NonTgマウスとの差が拡大した。脳への蛋白の経時的蓄積とともに学習障害が誘発されることが示された.
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