2013 Fiscal Year Research-status Report
効率的治療法確立を目的とした糖尿病性神経障害の疼痛機序の生理学的検討
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24790874
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
関口 縁 千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (10568653)
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Keywords | 軸索興奮機能検査 / 糖尿病神経障害 |
Research Abstract |
本研究は神経近傍針電極を用いた軸索機能検査法の確立と、有痛性糖尿病性神経障害患者における評価確立である。当初前年度に手技の確立と正常値作成、本年度に疾患群での測定を予定していた。前年度に内果で針電極により腓腹神経の感覚神経電位を測定し、足底で刺激をして軸索機能検査を行うという手法を確立した。しかし高齢者で行った場合に測定不能症例が出現したため、下腿で針電極を用いて腓腹神経の電位を記録、内果で刺激をする方法へ変更した。この方法で手技を確立し、国内学会で発表を行った。現在高齢者を中心にさらに症例を蓄積しており、国際誌への発表を検討している。 また今年度は、糖尿病性神経障害患者の軸索興奮性を測定することを行った。神経障害の症状がある患者においても、疼痛の訴えは少なく、検査を支障なく行えた。現在症例を蓄積している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
腓腹神経は年齢による振幅低下があるため、年齢別での正常値作成を行っているが、高齢者で腰椎症等の要素がない正常対象を集めるのに時間がかかってしまった。現在正常値作成と併行して糖尿病性神経障害がある疾患対象の検査も開始しているが、当初の予定より遅れている。このため研究期間の延長を申請しており、受理された。平成26年度に疾患群の測定を行い、報告する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
高齢者の正常対象を集め、下肢感覚神経での軸索機能検査の正常値を作成する。また現在開始しているが、糖尿病性神経障害をもつ患者群での検査も引き続き実施する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初平成25年に軸索イオンチャネル機能検査に用いるソフトウェアのライセンス契約を更新する予定であった。しかしソフトウェアの更新が遅延したため、ライセンス更新の費用が未使用額として発生した。 また平成24年度に行う予定であった年齢別の正常値作成と解析が遅延した。このため平成25年度に海外学会での発表および英文校正が終了せず、未使用額が生じた。 平成26年度に軸索イオンチャネル機能検査のライセンス契約を更新するので、未使用額を利用したいと考えている。また学会発表および論文発表を行う予定としており、未使用額はその経費に当てることを希望する
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