2014 Fiscal Year Research-status Report
小児神経筋疾患の非侵襲的鑑別診断を目的とした、表面筋電図解析法の研究開発
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24790900
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
東原 真奈 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (20622476)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 小児神経筋疾患 / 鑑別診断 / 表面筋電図 / 非侵襲性 / 脊髄性筋萎縮症 / 筋ジストロフィー |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)国立精神・神経医療研究センター小児神経科の協力により、最終的に神経筋疾患の患児39名(平均年齢: 8.8±4.1歳、神経原性疾患15名、筋疾患24名)を研究対象として研究を行った。具体的には前脛骨筋の随意収縮活動による表面筋電図を記録し、我々が開発した表面筋電図の定量解析法であるClustering Index(CI)法による解析を行った。 (2)他群の上下限値でcut-off値を設定すると、15例の神経原性疾患のうち7例、24例の筋疾患のうち14例を正確に診断することができた。さらに脊髄性筋萎縮症 (SMA)患者7例中4例、Duchenne型筋ジストロフィー (DMD)患者12例中9例は本方法により正確に鑑別できた。以上の結果から、CI法は小児の神経筋疾患においても、侵襲性が低く、かつ神経原性疾患と筋疾患との鑑別に有用な方法であることが明らかになった。特に、針筋電図に伴う疼痛による侵襲が大きい患児においては針筋電図検査の代替手段としても期待できると考えられた。 (3)本研究の成果は、American Association of Neuromusuclar & Electrodiagnostic Medicine (AANEM) annual meeting (Savannah, 2014)において発表し、President's Research Initiative Awardを受賞した。また、日本臨床神経生理学会学術大会(博多, 2014)においても、優秀ポスター賞を受賞するなど、研究の独創性および臨床への貢献において国内外で高く評価された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
国立精神神経医療研究センター小児神経科との共同研究において、倫理申請手続きに時間を要したため、予定した症例数の検査を終える時期が遅くなってしまったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2015年4月にWashington DCで開催された米国神経学会において本研究についての演題が採択され、ポスター発表を行った。また今年度中の論文投稿を目指している。今後は本研究の解析で使用したプログラムを医療者に公開し、小児神経分野においても広く臨床応用してもらえるようすすめていく。
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Causes of Carryover |
共同研究施設である国立精神・神経医療研究センターにおける倫理申請手続きに時間を要したため、研究の開始時期が予定より遅くなり、本研究成果の学会発表や論文投稿が次年度に持ち越しとなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2015年4月に開催される米国神経学会での演題発表に必要な旅費、学会参加費および論文投稿に必要な英文校正などに充てる予定である。
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Research Products
(14 results)
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[Presentation] 前腕筋群のC8とT1の筋節支配2014
Author(s)
千葉隆司, 東原真奈, 此枝史恵, 神谷久雄, 神林隆道, 畑中裕己, 園生雅弘
Organizer
第44回日本臨床神経生理学会学術大会
Place of Presentation
福岡
Year and Date
2014-11-19 – 2014-11-21
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