2013 Fiscal Year Annual Research Report
肥満・インスリン抵抗性における肝糖代謝異常に果たす肝細胞増殖制御機構の役割
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24790919
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
木村 久美 金沢大学, 脳・肝インターフェースメディシン研究センター, 特任助教 (60409472)
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Keywords | 肝糖代謝 / インスリン抵抗性 / 肝細胞増殖 |
Research Abstract |
肥満・インスリン抵抗性状態では、肝糖産生が増加することが知られている。一方で、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)に代表される脂肪肝を合併し、肝肥大を伴うことも多い。代表者は、モデルマウスを用いた検討から、このような肝臓の肥大が、肝細胞の腫大だけではなく、肝細胞数の増加の両者に起因することを見出している(未発表データ)。肥満・インスリン抵抗性状態では、肝臓において炎症反応が誘導されることが明らかにされている。肝障害・肝切除時に発揮される肝臓の強力な自己増殖には炎症性サイトカインが重要な役割を持つことから、肥満に起因する慢性炎症が、脂肪肝に伴う肝細胞数の増加を引き起こしている可能性が考えられる。これまで、肝細胞の自己増殖制御、または肝糖代謝制御の解明が進む一方で、その両者の関連については十分な解明がなされていない。そこで、本研究では、肝細胞増殖制御が、肥満・インスリン抵抗性状態における肝糖代謝異常に果たす役割を解明することを目的とする。 代表者は、新規に樹立したCyclin D1 floxマウスを用いて、肝臓特異的Cyclin D1欠損マウスを作成した。25年度は、肝臓特異的Cyclin D1欠損マウスにおける、生理的状態、および肥満インスリン抵抗性の状態における、肝糖代謝解析を行った。 生理的状態、および食事誘導性肥満状態において、肝臓特異的Cyclin D1欠損マウスは、野生型マウスと比較して、随時血糖に差がなかった。
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