• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2012 Fiscal Year Research-status Report

インフルエンザ菌感染症に及ぼすI型インターフェロンの役割

Research Project

Project/Area Number 24791026
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

中村 茂樹  長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (20399752)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
KeywordsI型インターフェロン
Research Abstract

本研究は市中肺炎および慢性気道感染症の主な病原細菌であるインフルエンザ菌の新規自然免疫耐性機序を宿主免疫との相関に着目し解明するものである。
細胞外寄生体と考えられていたインフルエンザ菌が近年、細胞内へ侵入し宿主免疫を回避することが知られるようになった。我々は、細胞内へ侵入した際に宿主細胞から産生されるI型IFNが細菌感染症の進展に影響を及ぼしていることが報告されていることに注目した。インフルエンザ菌はインフルエンザ菌が気道上皮細胞内へ侵入することを確認するため、インフルエンザ菌臨床分離株を用いてinvasion assayを行った。インフルエンザ菌感染後の気道上皮細胞 (H292)を電子顕微鏡で観察したところ、細胞内に侵入するインフルエンザ菌の菌体を確認できた。インフルエンザ菌感染時に宿主細胞よりI型IFN産生が誘導されることを再確認するため、インフルエンザ菌感染後の気道上皮細胞によるIFN-β mRNA発現をRT-PCRで解析したところ、有意にIFN-β mRNA発現が亢進していた。さらに野生型マウス腹腔内マクロファージを抽出し、インフルエンザ菌で刺激したところ、IFN-β mRNA 発現の亢進が認められた。
またマクロファージによるインフルエンザ菌の貪食過程がIFN産生に重要であることを確認するため、サイトカラシンDで前処理した腹腔内マクロファージをインフルエンザ菌で刺激したところ、RT-PCRによるIFN-β mRNA発現が低下した。
現在、I型IFN産生に必要なインフルエンザ菌の構成成分を明らかにするため、インフルエンザ菌菌体よりDNA、菌外膜、リポオリゴサッカライドの抽出し、腹腔内マクロファージを刺激しIFN-β mRNA発現量について比較検討を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

インフルエンザ菌の組織内侵入性およびI型IFN産生が誘導される点については明らかにできている。
しかしながらインフルエンザ菌組織内侵入の明確な機序の解明についてはやや研究の進行が遅れている。

Strategy for Future Research Activity

今後は、インフルエンザ菌の菌体成分のうち、どの部分が特にI型IFN産生に重要であるのか、菌体成分のそれぞれを抽出し確認する。またin vivoにおけるI型IFNのインフルエンザ菌感染症の経過に及ぼす影響を明らかにし、IFNAR KOマウスを用いた確認実験も同時に行う。またインフルエンザ菌組織内侵入性の機序解明について、インフルエンザ菌感染前後の気道上皮細胞をマイクロアレイで解析し、I型IFN関連遺伝子など組織侵入性に関連する遺伝子群を網羅的に解析する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

IFNAR KO マウスの購入費や維持費、野生型マウスの購入費、マイクロアレイ解析費、消耗品(RT-PCR、ELISA、Westernblot、細胞培養、細菌培養など)、学会出張費、論文投稿費など。

URL: 

Published: 2014-07-24  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi