2014 Fiscal Year Annual Research Report
インフルエンザウイルス感染後の肺粘膜面自然免疫恒常性維持におけるNKT細胞の意義
Project/Area Number |
24791030
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
石川 裕樹 東京医科大学, 医学部, 助教 (60433918)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | インフルエンザウイルス / 細菌二次感染 / 好中球 / G-CSF |
Outline of Annual Research Achievements |
インフルエンザウイルス感染後の細菌二次感染による肺炎は宿主の病態重症化の危険因子である。本研究ではインフルエンザウイル感染に伴う肺粘膜面での細菌感染防御低下のメカニズム解明および予防法の検討をおこなった。 昨年度までの結果では、ウイルス感染マウスは非感染マウスと比較し、緑膿菌を肺中に二次感染させるとその排除能が低下していることを証明し、またそのメカニズムとして自然免疫を中心に解析をおこなった結果、肺中への好中球の遊走細胞数には差がなかったが、その活性化の指標であるMyeloperoxidase(MPO)活性が有意に低下し殺菌不十分な可能性が示唆された。そこで本年度は肺中の好中球活性化低下のメカニズムとその機能回復について検討した。肺中の好中球活性化因子について検討したところG-CSF量がインフルエンザウイルス感染マウスでは非感染マウスと比較し有意に減少していた。そこでG-CSFの関与を明らかにするため、インフルエンザウイルス感染マウスにG-CSFを投与し、その後緑膿菌を感染させその排除能について検討したところ、G-CSF投与群では非投与群と比較し、排除能は有意に回復し、それと平行し炎症性サイトカインであるIL-1βやIL-6の減少が認められた。 今後の研究の方針としては、なぜインフルエンザウイルス感染が肺中のG-CSF減少を引き起こすかについて、インフルエンザウイルス感染とG-CSF産生量低下について直接的または間接的な原因について究明していく予定である。
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Research Products
(5 results)