2012 Fiscal Year Research-status Report
学童期自閉症スペクトラムにおけるオキシトシン関与の解明
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24791047
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
八ツ賀 千穂 福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 特命助教 (80368919)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 自閉症スペクトラム |
Research Abstract |
この研究の目的は、自閉症スペクトラムの症状と脳機能の関連性を探索するものである。自閉症スペクトラムの中核症状として、社会性やコミュニケーションの問題が挙げられる。近年、オキシトシンホルモンが社会性に関わることが報告されており、オキシトシン受容体における遺伝子多型との関連性が注目されている。また、情動に関わる脳の扁桃体とオキシトシン受容体の関連性も指摘されている、しかし、自閉症スペクトラムと診断された学童において、これらを総合して探究した報告はない。 そのために、今回の研究では、自閉症スペクトラムと診断される学童及び健常学童に以下の検査を行う。①採血によるオキシトシン血中濃度、オキシトシン受容体遺伝子多型の測定、②頭部MRIにおける扁桃体容量測定、③質問紙による自閉症スペクトラム主症状の定量的評価など。これにより、どの中核症状がどの脳部位やオキシトシンに関連するかを研究することで、自閉症スペクトラムの解明及び治療への一助にしたい。 この研究は申請者が所属する施設の倫理審査委員会に両人を得た後、被験者及び保護者に研究内容を説明し同意を得て施行するものである。 前年度(平成24年度)の計画としては研究実施の環境構築ならびに被験者の募集・データ取得であった。現在のところ、研究環境の構築はほぼ完了し、被験者の募集を行い、データ取得中である。自閉症スペクトラムと診断された被験者16名、健常学童18名のデータを取得し、解析中である。今後はさらに被験者を募集し、計60名の被験者データ取得を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
被験者の募集が想定よりもやや遅れており、謝金を増額することで、被験者募集の増加が認められた。今後は同額の謝金で引き続き被験者募集を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度(平成24年度)の計画としては研究実施の環境構築ならびに被験者の募集・データ取得であった。現在のところ、研究環境の構築はほぼ完了し、被験者の募集を行い、データ取得中である。自閉症スペクトラムと診断された被験者16名、健常学童18名のデータを取得し、解析中である。今後はさらに被験者を募集し、計60名の被験者データ取得を行う予定である。解析を行った後、研究内容を学会等で報告する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究費の主だった使用内容としては、被験者への謝金と人件費に使用する予定である。また、研究内容を学会等で報告する際に、学会への旅費としても使用する予定である。
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