2012 Fiscal Year Research-status Report
川崎病類似冠動脈炎マウスモデルの遺伝子発現に基づいた新たな川崎病治療戦略の検討
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24791069
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
永田 弾 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20570790)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 国際情報交換 |
Research Abstract |
川崎病類似冠動脈炎マウスモデルのエコー輝度と病理像の評価、川崎病患者との類似性についての検討を主に行った。C57BL/6の5週齢の雌2匹にNod1リガンドを連日内服させて、day0, 4,8,11,14,16にそれぞれエコーにて心機能評価と各部位での輝度評価を行い、最終的に病理学的評価を行った。エコーは小動物専用のVevo 2000を用いた。エコー上、左室収縮率は投与初日から低下がみられた。エコー輝度については心筋は左室乳頭筋レベルの短軸像で4つのセクションに区別し、それぞれで変化をみた。場所によっては時系列で輝度が亢進しているが、全体としてばらついた結果であった。冠動脈は左冠動脈の前壁と後壁とを大動脈弁レベルの短軸像で評価した。結果はday0だけが高い傾向にあり、それを除くと時系列で高くなっている結果であった。大動脈についてはこれも前壁と後壁で評価したが、この部位もday0だけ高い結果であり、day0を除くと時系列で高くなっている傾向にあった。全体として高くなっていく傾向があり今後もさらに評価を継続していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
エコー輝度での有意な結果が得られておらず、研究計画書に示した「現存する治療法と抗サイトカイン療法の本モデルにおける治療効果についての検討」の評価を行うのに確立した方法に到達していないことが原因と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
エコー輝度によるモデルマウスの組織評価をより確立したものに近づけるために、個体数を増やし、再度輝度と病理学的評価を続けていく。また、モデルマウスに対する既存の抗サイトカイン療法の研究を行っていく。エコーによる織学的変化を行うことが難しいようであれば、個体数を増やすのと同時に時系列病理学的評価を行っていくこととする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
マウスの購入、飼育に加え、抗サイトカイン療法を行い、病理所見を確認していく上で、免疫、生化学試薬、分子生物学実験試薬を使用する。
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