2013 Fiscal Year Research-status Report
プロテアソーム阻害剤を用いたポンペ病の新規治療法開発
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24791089
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
嶋田 洋太 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (20560824)
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Keywords | 先天代謝異常症 / ポンペ病 |
Research Abstract |
今年度も昨年度に引き続き、プロテアソーム阻害剤であるボルテゾミブに応答する酸性α-グルコシダーゼ(GAA)の遺伝子変異について培養細胞を用いて解析を行った。さらに今年度は、生体に対するボルテゾミブの有効性を確認するために必要となるポンペ病モデルマウスを作成するため、変異を導入したヒトGAAを発現するトランスジェニックマウスの作成を行った。 (1) M519V変異を有するポンペ病患者由来線維芽細胞では、ボルテゾミブの投与によりGAA活性が上昇することが確認され、免疫細胞化学染色解析により患者GAAのライソゾームへの細胞内局在が改善すること、Western blot解析により同タンパク質の成熟化が促進されることが明らかとなった。 (2) 正常ヒトGAA遺伝子にM519V変異を導入した変異体(hGAA-M519V)を一過性に発現させたHEK293T細胞では、ボルテゾミブを投与することによりGAA活性が上昇することが明らかとなった。 (3) hGAA-M519VをC57BL/6系統由来の前核期受精卵へとインジェクションし、目的遺伝子を発現するトランスジェニックマウスを得た。 以上の結果は、M519V変異を有するGAAはボルテゾミブの投与により機能が改善されることを示す。来年度は、今年度作成したトランスジェニックマウスをもとにhGAA-M519V発現ポンペ病モデルマウスを作成し、ボルテゾミブの効果について解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ポンペ病モデルマウス作成に必要となるトランスジェニックマウスの作成に想定以上の時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度作成したトランスジェニックマウスをもとにM519V変異を導入したヒトGAAを発現するポンペ病モデルマウスを作成する。その後、同マウスを対象にボルテゾミブの有効性について解析する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ポンペ病モデルマウスの作成が年度内に完了しなかったため。 次年度の研究費は、主として平成25年度に完了しなかったポンペ病モデルマウスの作成及び、同マウスに対するボルテゾミブの有効性解析に使用していく。
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Research Products
(2 results)